Terra Invicta のレビュー
XCOMの傑作MOD「Long War」の開発が贈るSFグランドストラテジー。エイリアンの侵略により、人類は異なるビジョンとイデオロギーを持つ7つの派閥へと分裂してしまった。選択した派閥を率いて他国を支配し、太陽系全域へと勢力を拡大せよ。あらゆる戦術を駆使して敵艦隊を打ち破れ。
アプリID | 1176470 |
アプリの種類 | GAME |
開発者 | Pavonis Interactive |
出版社 | Hooded Horse |
カテゴリー | シングルプレイヤー, Steamの実績, スチームクラウド, Steam トレーディングカード, スチームワークショップ |
ジャンル | ストラテジー, シミュレーション, 早期アクセス |
発売日 | 26 9月, 2022 |
プラットフォーム | Windows |
対応言語 | French, German, Spanish - Spain, Simplified Chinese, Traditional Chinese, Japanese, English, Polish |
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54 総評
45 ポジティブなレビュー
9 否定的レビュー
ほとんど肯定的 スコア
Terra Invicta は合計 54 件のレビューを獲得しており、そのうち 45 件が好評、9 件が不評です。総合スコアは「ほとんど肯定的」です。
レビューのグラフ
上記のグラフは、Terra Invicta のフィードバックの傾向を示しており、新しいアップデートや機能が導入された際のプレイヤーの意見の変化を視覚的に表しています。このデータを通じて、ゲームの評価の推移を理解できます。
最新の Steam レビュー
このセクションでは、{name} の最新 10 件の Steam レビューを表示し、さまざまなプレイヤーの体験や感想を紹介します。各レビューの概要には、総プレイ時間、肯定的・否定的な反応の数が含まれており、コミュニティのフィードバックを明確に示しています。
プレイ時間:
18526 分
[h2] グランドストラテジーという言葉に相応しいゲーム [/h2]
とにかく大ボリュームで、緻密なリアリティを持つゲーム。
概要のうたい文句出てくる[b] XCOMを思い浮かべてプレイすると、おそらく面食らう [/b]に違いない。
KSPかと見間違えそうな、複雑な軌道計算に従って運動する太陽系を舞台とする宇宙戦闘。HoIシリーズよろしく、地球を丸ごと巻き込んだ人類同士の内乱と政治的駆け引き。
単なる地球対エイリアン戦争物でも、ミニマムな秘密結社物でもない。
[h3] 程よいデフォルメ [/h3]
いい感じにデフォルメされているのがありがたい点。
まず評議員というのがターンごとのアクションを担っており、各派閥(エイリアン含む)は月ごと十数回のアクションを選択する。この流れを繰り返すため思ったほど操作は多くない。
地球に200を超える国家があるが、大抵は一息に政府に働きかけることができるし、国家ごと1~2リージョン程度で、国軍は地域防衛はできてもユニットとして遠征する規模ではないという扱い。
一方で、米中ロをはじめとする大国は「派閥のコントロール下にするために一息に政府を…」とはいかず、まずマスメディアを抑えて支持率集めをしやすくしたり、異なる属性のリージョンが複数あって開発の伸びしろがあったり、海軍の支援付き陸軍ユニットで敵国を攻めたりとそこそこ細かいマネジメントもできる。
国家予算も雑に「全部核の製造に突っ込んでエイリアン焼き払い用国家にする!」なんてこともできるので、簡略化されているゆえに自由度も高い。
ゲーム後半にはSFお約束の巨大国家が成立し、人類統一の未来が近づいてくる。
宇宙船の設計も複雑なようで基本となる艦艇モデル(フリゲートやドレッドノートなど)があり、そこにコンポーネントをはめ込んで推進剤や装甲の量を調節するといった具合。これによって「飛べない船作っちゃいました…」みたいな失敗は起こらない。
その代わり開発できるコンポーネントは恐ろしいほど多く、基本的にすべてが現実に計画されたり理論が存在する物で自由度とリアリティはたっぷりある。君もダイダロス計画を実現してアトミックパワーで戦艦を振り回そう。
戦闘シーンは実際のスケールに反し、艦船がかなり大きく(1000倍ほど?)に描画されているので、本来は砂粒みたいな船同士が長距離で撃ち合っているシーンも、視覚的にはわかりやすくなる配慮がされている。
船の航路も十分な性能の船で目的地をクリックすれば勝手にゲーム側が計算してくれるので、特にプレイヤーに知識が要求されることはない。それでも推進剤を使い切った船が宇宙を彷徨うことはよく起こるが…。
ただし、このような簡略化があっても公式が想定するプレイ時間は[b] クリアまで100時間前後 [/b]である点に注意。
ゲーム設定を変更して、一プレイをより高速化することも可能だが、腰を据えて遊ぶ必要がある。人によっては中盤に敗色濃厚になると心が折れるかもしれない。
[h3] SF的な魅力 [/h3]
豊富なフレーバーテキストが存在するのも良い点。さながらCivシリーズ。
国際開発によって得られる技術報酬はしっかりと現実でも裏付けが取れていたり構想が存在する物が多いので、単に技術名と効果が記されているだけでなく、どのような理論に基づくだとか社会にもたらす影響だとかが記載されている上に、各派閥の指導者がなんだかポエミーなコメントをボイス付きでしてくれる。
ランダムイベントのテキストや選択肢も凝っている。とくに派閥ごとの固有イベントは、まだまだ薄っぺらさを感じるものの期待を持てる出来栄え。
この派閥イベントは一連のストーリーラインを形成しており、チュートリアルや大雑把なゲーム進行の目安を担っているのが好感触。
[h3] 意外と低めな難易度 [/h3]
エイリアンとの対決にはかなりの時間的猶予があり、まず地球人同士で最強を決めてから応戦する余裕がある。
難易度曲線が緩やかになるよう設定されており、こちらの懐具合を勘案して調整が入るようになっているので、スタートダッシュで大きく失敗しなければ割とリカバリーが効く。
逆に慣れてきて一気に派閥の勢力を伸ばすと、AI勢力がこちらを一斉に脅威と認識する。
あくまで「この手のゲームにしては」という簡単さであり、初見プレイでは相当苦労するとは思われるが、難易度を理由に二の足を踏むほどシビアなゲームではない。
今後のアップデートでAIが賢くなった場合どうなるかは怪しいが…。
[h3] 不満点 [/h3]
ストラテジーものにありがちな”虚無期間”が長い。出撃した宇宙艦隊が数か月~下手をすると数年かけて冥王星やもっと遠くのエイリアン基地を襲撃しに行ったりするゲームなので、その間に呆然と時を過ごすことになる…いや、呆然としていると地球で粛清やテロが横行してしまうので手を抜くわけにもいかない。
面倒な人類同士の足の引っ張り合いを仕掛けてくる弱小派閥にイラっとさせられながら、エイリアン相手の成果を待って時を過ごすのはなかなかつらいものがある。
翻訳面の問題もある。
科学的・軍事的・SF的な専門用語、複雑な言い回しに、日本語ローカライズはあまりよく対応できていない。
とはいえ、こんな複雑なゲームでローカライズをしてくれているだけでも、大分ありがたい。不自然だが意味がまるで分らないということはほとんどないし、大手のタイトルでも適当な翻訳が目立つことを考えると「不満点でもあるが評価点でもある」といった微妙な感覚になる。
[b] 大筋のゲーム性やストーリーテリング、用意された素材は良好。すでに高評価も納得の出来栄え。 [/b]
空いている部分を今後も埋めていけば「一周100時間」も全く苦痛ではなくなるだろう、と期待を持てる。
MOD対応なので、正式版リリースによる安定Verが出れば、改造方面でも楽しめるかもしれない。
👍 : 3 |
😃 : 0
肯定的