Gone In November のレビュー

他のレビュアーの方と同じく、日本語訳された方のありがたいファイルを用いてプレイ。 寄り道含めて1時間もしないで一通りは回れるボリュームでした。 難解な表現が目立ちますが、生きることに限界を見たような、心が弱っている（いた）人に刺さるものがあるように思います。 ゲーム中にできることもやることも少ないのですが、ゲーム体験ベースの詩文と見ればお得な値段に感じました。 ただ、これは普通にゲームとして遊ぶ目的で買っても満足できないでしょうね。

日本語訳された方がおられたので気になってプレイ。 訳者の方のレビュー通り、徹頭徹尾救いようがない。 唯一の救いがあるとすれば、それはこのゲームが作者の体験に基づくものだという事。 （ゲーム紹介用スクショの最後の二枚は現実とゲーム内の比較画像になっている） つまり、主人公である彼は生きる事を選択し、このゲームを作った。 表現は稚拙だし、技術も乏しく、全編を通して抽象的、断片的でありながら 説得力のある生々しさを常にまとっている様に見えるのは、 このゲームが作者自身の”生きる”という決意の表明そのものだからだろう。 私はこの作品を良いゲームだとは思わないが、作者の強い意思には敬意を表したい。