99 Levels To Hell のレビュー

初めに書いておきますがこのゲームは総合的に見て[b]ローグライクACTではありません[/b]。 本作はダンジョンに潜り、モンスターを倒しながらレベル毎に落ちているカギと次のレベルへ進む為の扉を探し、10レベル毎に待ち受けるボスを倒しつつ最下層を目指す全方位シューティング型ACTです。 [h1]○このゲームの良い所[/h1] [list] [*]なんとローグライクACTの名作[b]Spelunky[/b]の1/3の値段で買えます！ [*]敵を攻撃すると大量の血がドバドバ飛び散って地面や壁を覆い尽くします！[b]血まみれ地獄！[/b] [*]コミカルなキャラがダークな世界観を縦横無尽に大暴れ！ [*]実績対応！難しい実績殆どなし！ [*]トレカ対応！たった５枚でバッジが１個作れます！ [*]ボス戦の[b]カッチョいいエレキギターサウンド[/b]！ [*]ローグライクACTを遊んだ[b]気分[/b]になれます！ [/list] 　 [h1]☓このゲームの駄目な所[/h1] [list] [*]ローグライクを期待するとがっかりする出来。つまり[b]全てが駄目[/b]。これはただのランダム要素多めのACTです。 [*]武器がショットガン・マシンガン・ライフル・毒ボウガン・大砲・バブルガン・氷の杖・赤or青の杖（マシンガン・ライフルの下位互換）の実質7種類。[b]たったこれだけ[/b]。道中で武器を手に入れた場合にランダムで追加能力の付与なども[b]一切なし[/b]。新しい武器を手にした瞬間今まで所持していた武器はアップグレードもろとも[b]跡形もなく消え失せます[/b]。アンロックで追加されるキャラが最初から強化された武器を所持しているので、初期キャラの無強化ショットガン以外[b]武器を持ち変える必要一切無し[/b]。 [*]アイテムが一度使わないと効果が殆ど分からない。範囲攻撃等を行えるサブウェポン「シンボル」は、説明が表示されず効果すら分からない物ばかりです。拾った時点で効果が現れるアイテムもありますが、初見ではシンボルと見分けがつきません。どれ程説明不足か例を上げますと「キノコ」を取得した際、[b]MARIO![/b]と表示され画面が波打つだけの罠アイテムの様に見えて、実は数秒間無敵になっていた…、と言った具合です。 [*]gold取得アイテムが、1つにつき1goldしか増えない物と、出現頻度が極端に低い100～500goldが手に入るレアな物の[b]2種類しか存在しません[/b]。 [*]ダンジョン内にランダムで配置されるショップが本作にもありますが、ローグライクでお約束の強盗や盗み要素が一切なく、[b]健全な購入しかできません[/b]。上記の通り手に入るgoldが少ないので、事前に運良く大量のgoldを入手していない限り販売価格が高くアイテムが手に入りません。 [*][b]ダンジョンが自動生成では無い[/b]。事前に用意されている30～40種類程度のマップをランダムに回しているだけです。マップは詰み防止の為か開始位置やカギと扉、罠やアイテム、破壊できる壁、全ての位置が固定です。ローグライク特有の何度遊んでもマップが違うから新鮮というが持ち味はありません。 [*]血がドバドバ出る演出ですが、攻撃する度に出まくるので敵が血に隠れて見えなくなる事がよくあります。最初は馬鹿みたいに血が出て面白いですが、すぐに[b]赤い玉が大量に出るからなんだ馬鹿馬鹿しい[/b]と言う気分になります。 [*]BGM代わりに不気味な環境音や叫び声が鳴り続けます。序盤は背景の雰囲気とマッチしていて良いのですが、後半ネタが切れたのか背景と関係ない[b]ヘリの騒音や赤ん坊の泣き声[/b]が流れだします。げんなりします。 [*]敵の種類が多いように見えますが、攻撃方法と見た目以外動きがほぼ同じです。床の上を左右移動して壁にぶつかったら反転する者と、重力を無視してランダムに上下左右移動する者[b]だけ[/b]です。それらを基本行動に見た目によって弾を発射したり、近づくと追尾したり、爆弾を発射するだけです。ジャンプや回避をする敵は一切登場しません。ボスも例外でなく全10体中6体が雑魚を延々召喚しながら左右・上下左右ランダム移動・もしくは全く移動しない状態というお粗末さ。[b]戦略性皆無[/b]。 [*]「モンスターを何匹殺せ」や「goldを何個集めろ」といったチャレンジが表示される事がありますが、達成しても[b]ゲーム上何の得にもならないグローバルランキングに対応してるスコアが増えるだけ[/b]です。 [*]同レベルに長く居ると出現する無敵のゴースト、カジノのライフ消費で回すルーレット、丸のこ、[b]ポータル[/b]など、どこかで見た事がある要素が満載！ [*]一番の問題点は[b]即死という概念が一切ない[/b]事です。どんな罠や敵に触ってもライフが1減るだけです。[b]高所落下ダメージすら無し[/b]。ボスを倒すとライフの上限が増えるアイテムを落とし、道中に回復手段が豊富に用意されているので、後半は多少被ダメージしても全然怖くありません。迂闊な行動が死に繋がらない為[b]緊張感はほぼ皆無[/b]です。 [/list] [h1]□実績などのゲーム本編外の評価[/h1] [list] [*]100回死ねば解除される実績がありますが、グローバル実績で全面クリア実績より100回死ぬ実績の方が獲得者が少ない事からも分かる通り、[b]クリアした多くの方が100回も遊んでいない事が分かります[/b]。100回すら遊べていない時点で[b]ローグライク失格[/b]です。 [*]通算100時間プレイしろといった馬鹿げた実績もあります。これは[b]起動時間ではなくダンジョン内時間です[/b]。幸い放置防止のゴーストが出現しないチュートリアルでもプレイ時間が稼げるのですが、非アクティブウィンドウにするとゲームが停止してしまう為、PCで他の事をしつつプレイ時間を稼ぐ事が出来ません。こういった実績でありがちな[b]DOSなどでPC時間を進めて解除する方法も恐らく通用しません[/b]。2015年2月末現在、この実績は不具合で解除出来ず、ユーザーが用意したファイルを適応しない限り[b]100%実績獲得する事が出来ません[/b]。電力の無駄です。 [/list] [h1]▽このゲームに対する総評[/h1] このゲームを遊ぶ位ならSpelunkyやVaganteを購入して遊んだ方が長く楽しい時間を過ごせる筈です。[b]カジュアルなローグライクもどきACT[/b]として最初の1～2時間くらいは値段相応に楽しめると思いますが、やればやるほど同じステージや敵ばかりだと気付きうんざりすると思います。「ガッツリしたローグライクは嫌だけど似たゲームがやりたい」と言う場合もオススメしません。 まとめますと、ローグライクに不可欠な緊張感や戦略性をこのゲームから一切感じ取れませんでした。これは[b]ローグライクと認めるべきでないと思います[/b]。 最後にもう一度書きます。"99 Levels to Hell is a rogue-like"？[b]看板に偽りあり！本作はローグライクではないのでオススメいたしません！[/b]