Popup Dungeon のレビュー
お気に入りの卓上ゲームにインスパイアされたタクティカルなローグライクRPGで、どんな能力、アイテム、悪役、ヒーロー、ゲームも思いのまま。
アプリID | 349730 |
アプリの種類 | GAME |
開発者 | Triple.B.Titles |
出版社 | Humble Games |
カテゴリー | シングルプレイヤー, Steamの実績, マルチプレイヤー, コープ, 共有/分割画面協力プレイ, 共有/分割画面, リモートプレイテゲザー, Steam トレーディングカード, スチームワークショップ, レベルエディターを含む |
ジャンル | インディー, ストラテジー, RPG |
発売日 | 12 8月, 2020 |
プラットフォーム | Windows |
対応言語 | English |

8 総評
6 ポジティブなレビュー
2 否定的レビュー
賛否両論 スコア
Popup Dungeon は合計 8 件のレビューを獲得しており、そのうち 6 件が好評、2 件が不評です。総合スコアは「賛否両論」です。
レビューのグラフ
上記のグラフは、Popup Dungeon のフィードバックの傾向を示しており、新しいアップデートや機能が導入された際のプレイヤーの意見の変化を視覚的に表しています。このデータを通じて、ゲームの評価の推移を理解できます。
最新の Steam レビュー
このセクションでは、{name} の最新 10 件の Steam レビューを表示し、さまざまなプレイヤーの体験や感想を紹介します。各レビューの概要には、総プレイ時間、肯定的・否定的な反応の数が含まれており、コミュニティのフィードバックを明確に示しています。
プレイ時間:
292 分
D&D風味の戦闘で、面白いです
チュートリアルクリア後にサンプルキャラが解放されるのですが、その数25体!
英語以外の言語には未対応ですが、そこまで難しい英語は使われていないので雰囲気で遊べます
ただ、クリエイト機能がキモだと思われるので、できるだけ多くの人に遊ばれるよう多言語化を希望したいところです
👍 : 16 |
😃 : 1
肯定的
プレイ時間:
2025 分
Popup Dungeonはコンストラクション・ツールとゲームの間を、さらに言えば卓上ゲームと電子ゲームの間をいささか不格好に漂っている存在に見える。
正式版がリリースされてから半年が経過し、まず気づくのがデータベースの不足だ。これから本作を触ろうというとき、何をするにも全てを手探りでやっていかなければならない。とはいえ実際のところ、ゲームシステムをある程度理解すれば、キャラクターやスキルの作成はそれほど難解ではないことに気づく。なんといっても、後から幾らでも修正がきくわけだし…
ちょっと待ってくれ、何度もダンジョン探索に連れて行ったキャラの初期装備やスキルを変更しても、何も問題はないのかって?もちろん、何の問題もない。だって、ダンジョン探索中に強化したステータスや、交換した装備は、いったん冒険を終えればすべて初期状態に戻ってしまうのだから。
本作にキャラ育成や装備の収集、マップ探索といった要素は"ない"。パーティの永続的強化にはチャームと呼ばれるアイテムを五種類までセット可能なのだが、チャームの収集をゲームプレイの目的とした場合、延々とダンジョンに潜って小金を稼ぎ、大枚はたいてガチャを回し一喜一憂するという、ソシャゲばりの賽の河原が待っている。
また批判的レビューの多くが指摘するように、本作はそのポップな見た目に反して難易度が高い。ダメージ反射や自動反撃、状態異常による行動の封殺や特定属性への完全耐性といった能力を持つ、きちんと対策を用意していないと倒しようがない敵が多いのだ。属性や状態異常の種類が無闇に多いこともあってそもそも対策が取りづらく、長いキャンペーンの終盤に相性の悪い敵が出現してクリア不可能になるという現象がよく起きる(これは最低難易度でプレイしてもあまり緩和されない)。こうした本作特有の難易度の高さは実績解除率の低さにも如実に反映されている。レベルを上げて物理で殴る、強力な装備でゴリ押し…といった脳筋プレイは通用しない。
高難易度ローグライクとしてはやりがいのあるものだし、そうした点を踏まえたうえでキャラクターやスキルを作成し冒険に挑戦するというプレイ感は独特の面白さがある。ただし、クリエーション・ツールとしての作成や冒険の自由度を期待するユーザーが求めるゲーム性かどうかは相当に疑問があり、ストアページの紹介文を参考に購入したユーザーがこれを素直に楽しめるかというと、首を傾げざるを得ない。ファイアーエムブレムのようにダメージ攻撃だけで殴り合うような単純なものを期待していると、手痛い洗礼を受けることになるだろう。
日本語"入力"に対応していないのも少々厳しい。ローカライズしてくれ…などという高望みはしない、せめてフォントを対応させてほしい。美しい飾り文字でゲーム画面を華やかにするのは素敵なアイデアだが、そこをグッと我慢してUnifontあたりで妥協してもらえないだろうか。
Popup Dungeonは良いゲームか、と問われれば、俺は「悪いゲームではない」と答えるだろう。
Popup Dungeonルールセットは膨大な時間と労力をかけて自分の世界観を表現するのに最適なツールであるか、と問われた場合に、俺は首を縦に振ることができない。なぜなら、それが他のゲームのMODを作成するよりも優れた選択肢であるとは言えないからだ。
アナログな卓上ゲームの雰囲気を再現したグラフィック、ファンタジーからSFまで広範にカバーする素材などは文句なしに評価できる。それだけに「自由な創造」を謳うコンセプトであるにも関わらず、ゲーム性で人を選ぶデザインにしてしまったのは失敗ではないかと思う。汎用性の高いルールブック、程度のものに留めておけば…というのが個人的な感想だ。
意地の悪い難易度に対し、知恵を絞って「勝てるパーティ構成」を練り、それが上手くハマッたときの快感・達成感はかなりのものがある。ただ、そういうのを期待してコレを買ったわけじゃないんだよな…
👍 : 12 |
😃 : 0
肯定的
プレイ時間:
845 分
[h1]要約[/h1]
『Popup Dungeon』は、ユーザーがアップロードできる部分の多いゲームである。コアゲームに関しては「テキストノベル・ゲームブックに似た形式」のシナリオ部分と、標準的な「シミュレーションRPG」の戦闘部分に分かれる。戦闘部分に関しては、スキルを使うためのリソース部分に関して次のターンに持ち越せるので、溜めて一気にスキルを放つといったことができる。そのため、何処かコンボ合戦の大味な感じにならざるを得ない印象を感じる。また、自分の好きなゲームになるように、コンテンツを集めていき、そして調整していくという意味では楽しい部分は多いが、そういうのが苦手だったり、そもそも好みじゃない人には向いていないだろう。コアゲームは6点くらいだが、あとの2点を自分でなんとかするゲームだと考えるべきだろう。あと非英語圏対応が本当に大変そうなのが懸念点。
[h1]本文のはじまりと、ゲームと直接関係ない話[/h1]
おっさんの昔話から始めよう。ゲームの話が読みたい人は、この章を飛ばして欲しい。
1998年頃、groupArkという会社が『CardWirth』というフリーソフトを発表した。このフリーソフトは、簡単なシナリオとシナリオ作成ツールが付属しており、ユーザーがシナリオやら装備やらキャラクターやらを自由に作れるのがポイントだった。既にgroupArkはその開発・運営には携わっていないものの、現在も熱狂的なファンが多く、有志により細々とその資産が受け継がれている。そのシナリオは玉石混淆で累計1000本にも登り、ヘンに感動したり、ヘンな笑いが出たりしながら楽しんだ記憶がある。今でもなお、俺は『CardWirth』の影を追い続けているが、これに変わるゲームはまだ出てこない。もし若い人や知らない人がいたら、手にとってプレイして欲しい。ただシナリオを集めるのが少々面倒臭いけど。
違うフリーソフトの宣伝をして恐縮だが、俺は『Popup Dungeon』の説明文に何処か『CardWirth』の影を見たので購入を決意した。それは半分は期待であり、半分は諦めの気持ちである。後半に関しては、俺は「ユーザーコンテンツ主導型」を掲げるゲームやらウェブサイトをそれなりにプレイしてきた故に生まれた諦めだ。それぞれのゲーム自体は悪くないのだが、しかしそれらは、ユーザーがコンテンツを投稿せずにほどよく閑古鳥が鳴いていた。俺はそのことについて暫く考えていたのだが、結論として「誰もが何かを作って発表できる時代において、よほどのことが無い限り『ユーザーコンテンツ主導型』に投稿しようとは思わない」だった。
『Popup Dungeon』のキックスターターは2014年に発表され、目標額を若干オーバーして成功することになった。当時のキックスタートにおいてさえ、発売まで2年かかるとされたゲームは遅れに遅れ、6年かかった。リリースされなかったり、途中で投げ出してしまう場合も少なくない中、6年間開発し続けたのは称賛に値するべきだろう。とはいえ、既にフルカスタマイズゲームといえば「Unity」というジョークが飛び出すくらい、ゲーム開発が「しようと思えばできる」くらいになった2020年において、果たして『Popup Dungeon』は何処までその創造性を刺激できるのか。
[h1]個別のゲームの内容について[/h1]
さて長い前置きが終わったが、ゲームの内容について話すとするならば、ページをめくって進んでいくシナリオ部分と、グリッド(格子型)のシミュレーション部分に分かれる。シナリオ部分に関しては、ほぼテキストノベルとゲームブックみたいな形になっており、あまり語るところはない(わかる人なら『にゃんたんのゲームブック』が英語になっているのを想像すれば良い)。
シミュレーション部分に関しては、移動コストとスキルコストが別れている形式となっており、移動するたびにスキルを使うためのリソースもなくなっていくことになる。また、攻撃したあとにも移動できるシステムなので、移動コストを残して、攻撃したあとに逃げるといった、ヒット・アンド・アウェイの戦略などが有効だったりする。
ただし、スキルを使うリソースは次のターンに持ち越すこともできるので、暫くじっとして溜めておき、一気にスキルコンボを使うことができる。従って、後半になればなるほどコンボも派手になって殺すことができるようになる。これは敵も同じことなので、後半はコンボを叩き込む大味なゲームになっていくように感じる。
ちなみにスキルにカードの表現が使われているがドローの要素は一切ない。いわばフレーバーみたいなもの。
キャラクターの強化部分に関してだが、シナリオ中に行われたキャラクターの強化はそのシナリオだけで有効であり、一回そのシナリオを終了したり、あるいは別のシナリオを開始すると、その強化はリセットされる(ただし、パーティー全体の強化については「チャーム」というものを有効化することにより可能)。また強化といってもレベルが上がることはなく、装備を強くしたり、途中で手に入る本で強化していくシステムとなっている。なので、キャラクター育成という側面で遊べる部分はあまりないと考えてもいい。
UI部分や操作部分はまだまだといったところで、シミュレーションにある「移動をミスったのでやり直し」というアンドゥ機能は見たところ無いみたいだし、移動するときに違うマスをクリックして間違った動きをしたり、攻撃を違うところで行うみたいなことはしょっちゅうあるし、それぞれの特殊効果についても、最近のカードゲームでありがちな「そこにマウスを乗せると効果の説明が出る」みたいなことは一切ないので、その辺りがまだまだ不親切といったところで、改善する余地がたくさんあるが、リリース後数ヶ月しか立っていないので目をつぶる感じだろうか。
[h1]「好みのものをコレクションするゲーム」だといってもいい[/h1]
コアゲームに関しては「平凡に遊べる作りになっている」というのが総評なのだが、では問題のカスタマイズ部分に関してどうかというと、どちらかというと「コレクション」という側面が強く、ゲーム自体がなにか劇的に変わるような何かがあるという感じではない。意外とその辺りの自由度については低い印象を受ける。
ただ、ユーザーがアップロードしたアイテムを眺めるのはそれなりに楽しい。「このキャラの元ネタはなんだっけなー」みたいにオタククイズを楽しむのにはちょうどいい塩梅の感じである(それくらい二次創作系のキャラはどうしても多い、というよりデフォルトのキャラクターに「インターネットトロール」みたいなミームがいるくらいなので)。
恐らくは「コアゲームがそれなりに楽しめる人が、いろんなゲームのモードとかを組み合わせて、ちょこちょこ微調整して、自分の好みのゲームに仕上げていく」という感じがメインになると思う。要は6点のうち2点を自分の手で構築するような感じ。そして、その辺りの「微調整」が楽しめる人は、百時間くらいは直ぐに溶けるだろうが、そういう微調整が嫌いであったり、コレクションに興味なかったり、あるいはパッケージングされたゲームが好きな人には恐らくつまらなさを感じることが多いだろう。自分はその辺りで暫く楽しんではいる。
あともう一つのネックは、どうしてもこれが英語圏に依存せざるを得ず、英語圏以外の人間に対してはどう対応するのかは気になるところだろう。海外のレビューに「ロシア語が欲しい」という微笑ましいものがあったりするが、このゲームの特徴上、メインが翻訳されたとしても、ユーザーシナリオに関してまでインターフェイスを整えるのは時間がかかるだろう。
[h1]要は「まだ未成熟の、粗暴な創造性を楽しむゲーム」[/h1]
人によっては誰も見ていないYoutubeをチェックするのが好きであったり、あるいは落書きみたいなシナリオを読んで楽しめる人というのがいるだろう。自分もそういうタイプであって、そういった未成熟の創造性みたいなものを楽しめる人には向いている。
いわば「もろもろに目を瞑って、いいところだけを見る」みたいな、そういった「パッションだけはあるが、諸々は足りていない」といったものや「やりたいことはわかるが、無茶をしすぎている」ということを楽しめる人は、恐らく気に入ると思う。しかし、ユーザーコンテンツ自体は、出来たてのゲームであるので、多くのことを望むことはできないし、それこそコアゲームについても足りないところが多いので「ユーザーの創造性を刺激する」といったところに集中出来ない気もしなくはない。
もしかしたら俺が求めていた『CardWirth』の代わりになる何かになれるかもしれないと期待はできるが、正直今の段階では判断は出来ない。どちらに転ぶかは半々くらいで、それこそ20dダイスの出目次第というところだろう。とはいえ、俺にとっては『CardWirth』の代わりになるかもしれないというだけで、金を払う価値のあるゲームなんだ……そして、二度目になるが、『CardWirth』をやったことない人は是非プレイしてほしい。たとえ、それがおっさんのノスタルジーだったとしても……。
👍 : 24 |
😃 : 2
肯定的