Unavowed のレビュー

現代アメリカを舞台に、魔物や精霊が登場するオカルトファンタジー系のポイント＆クリックアドベンチャーゲーム（[u][b]対応言語は英語のみ[/b][/u]）。すべての実績を獲得済みです。 主人公は気がつくと、悪魔祓いを受けている真っ最中。どうやら魔導書から現れた悪魔に身体を乗っ取られて、大量殺人をはじめとするさまざまな悪事に手を染めてしまったようです。何とか正気に戻った主人公は、自分を救ってくれた秘密退魔組織 Unavowed の一員となって、悪魔の陰謀を打ち破るべく、仲間とともにニューヨーク中を駆け回るのですが……。 まず何よりもこの作品、仲間キャラクターの描写が見事です。とにかく膨大な量のセリフが用意されており、単なるゲーム中の同行者という扱いにとどまらず、各キャラクターの内面を丹念に掘り下げています。エンディングを迎えるころには、きっと Unavowed の面々に愛着が沸いていることでしょう。 また、謎解きの難易度は、何も考えずに先に進めるほど簡単ではないが、詰まって右往左往するほど難しくもないという絶妙な調整。右クリック長押しで画面内の重要箇所を表示できる機能のおかげで、この手のジャンルでありがちな、あちこちを闇雲にクリックさせられるパターンに陥らずに済んでいます。 他にも、同行させる仲間によって謎解きの解法が変わってくるとか、ストーリー終盤に意外などんでん返しが用意されているとか、ボイスや音楽がすばらしいとか、褒めるべき点には事欠きません。 逆に難点は、英語非ネイティブ特有のものですが、メッセージが自動送りされるので、たまに出てくる知らない単語や言い回しを調べているうちに話が先に進んでしまうことくらいでしょうか。全体的に見れば、作中で使われている英語はそれほど難しくないのですが。 結論としては、ポイント＆クリックアドベンチャーゲームのファンで、ある程度英語がわかる方にはぜひともプレイしてほしい作品です。自信を持っておすすめします。

ナイトクラブで騒ぎを起こした少年少女を含め、警官や店員もが射殺される事件から始まるというストーリーだけでも、面白くないはずがないと思って即買いしました。 序盤はとにかく目まぐるしく進む、というスピード感がこのゲームの良い点その１。 重厚なストーリーで、ミステリー、ファンタジー、オカルトなど、多様なジャンルのファンに受け入れられる、大人ゲーマー向きの作品です。 良い点その２は、２Dなのでサクサク進むし、ドット絵とバカにできないクオリティ。 特にキャラクターたちの顔のアップは、「こういう顔のハリウッド俳優いたよね？」というくらい、劇画タッチでリアルです。 他にもまだまだ良い点はあります。 登場する主人公と4人のキャラクターを選んでプレイできることや、マルチエンディング、プレイ時間の長さなど、やりこみ要素がいくつかあるのも、このゲームのファンには嬉しい点だと思います。 改善してほしい点は、ノンネイティブのプレーヤーのために、会話などのテキスト表示の時間設定や一時停止設定を可能にしてくれると有難いです。 それ以外は特に「あんまり良くない」と思うようなことはなかったです。 ストーリーの行方が気になって、行き詰った時にチートしたら「チートは良くない」みたいな事をEliに言われた時に、開発スタッフの皆さんのゲームへの想いに感動しました。 私がプレイし終わった感想は「ハリウッド映画よりも面白いゲーム」。 選択肢を選ぶのに、毎度これほど考えて、迷ったことはありません。 人間って何なのか、自分は何者なのか、という事を考えさせられたし、Unavowedのメンバー5人にとても勇気づけられました。 ぜひ続編を作ってほしいし、ドラマ化してほしいな～とも思いました。 MandanaやEli、Loganなど皆、似ている俳優さんが演じてくれると…と想像して楽しくなりました。 何より、ストーリーの面白さだけでなく、各キャラクターの背景がしっかりと出来上がっていて、とても引き込まれました。 もし続編が出来るなら、幼いMandanaと両親との関係、若いころのEliの物語や、LoganとKay Kayの出会いなどが章立てであると嬉しいです。 とかくグラフィックの綺麗さや３Dであることを重視する昨今ですが、３D酔いと「グラフィックよりストーリー」重視な者としては、Wadjet Eye GamesやGrundislav Gamesのようなゲームのほうが、CGは綺麗でも、あっという間に終わってしまうようなゲームより断然面白いと思います。 実際、ストーリーは全く負けていないどころか、へたな３Dゲームよりもずっと心に残るし、良く練られた脚本や深みのあるキャラクターのおかげで、プレイ後感がとても充実しました。 日本語対応になっていませんが、ある程度英語の読みができる方にはオススメです。

[h1] [b] 「悪魔と食事をするのであれば、長いスプーンが必要です」 ーウィリアム・シェイクスピア『間違いの喜劇』[/b] [/h1] ストーリー： 舞台は現代のニューヨーク 。 ひょんなことから悪魔に憑依され大量虐殺に手を染めてしまった主人公は、太古の時代より超自然的存在と戦う秘密結社"Unavowed"に救助される。もはや、かつての自分に戻ることのできない主人公は"Unavowed"の仲間たちと新たな世界へと足を踏み入れることになる。 感想： 「現代社会には超自然的存在や魔法が渦巻いている」というファンタジーもので、貴方の分身である主人公を通して様々な事件を解決していくというエピソード形式をとっている。 システムとして、各エピソード毎に主人公は2名の仲間を選抜するが、同行させるキャラクターの特徴によって謎解きが力業だったり、魔法だったり、尋問だったりと様々なため、プレイ毎に戦略が異なるというリプレイ性の高いものとなっている。 特記事項としてこのゲームは、ストーリーと背景、スコアの出来が非常に良く、それらが作品への没入感を高めるのに一役買っている。 ジム・ブッチャーの『ドレスデン・ファイル』や海外ドラマ『スーパーナチュラル』などのモダン・ファンタジーがお好きな方にはおススメである。 登場人物： [h1] イーライ [/h1] 炎を自在に操るメイジ（魔術師）。 飄々とした性格で、チームのムードメーカー的存在でもある。 魔術によって不老不死となっているため見た目よりも年老いており、人生経験も豊富である。 [h1]マンダーナ（マンディ） [/h1] ジン（魔人）の父と人間の母を持つ女性。 イーライの相棒として、様々な超常的事件を解決してきた。 銃弾を偃月刀で弾くほどの驚異的な身体能力を持つ。 [h1]ローガン [/h1] 霊媒体質(ミディアム)を持つ黒人男性。 人間が聞くことのできない死者の声に耳を傾け、彼らをなだめ、導くことができる。 "ケイケイ"という少女の霊を相棒として傍らに置いている。 [h1]ヴィッキー [/h1] ニューヨーク市警の女性刑事。 主人公のキャラクター設定によっては相棒として事件に巻き込まれることになる。 表と裏の社会に精通し、高い尋問と交渉の能力を有する。 [h1]カラーシュ [/h1] ジン（魔人）の男性でマンダーナの父親。 "Unavowed"に古くから在籍する古参メンバーで、チームの司令塔でもある。 自分と娘を狙う古来からの敵との戦いに備えている。