A Summer's End - Hong Kong 1986 のレビュー

VNTranslatorを使用し、VNT-RenPy-Clipboard.rpycをgameフォルダの中に入れることで テキストが自動的にクリップボードに入り、ツールで翻訳され、 機械翻訳ではありますがクリックだけで日本語で読み進めることができました。ご参考までに

『1986年　香港　夏の終わりに』タイトルを見た瞬間になぜだか惹きつけられてしまいました。イラストも音楽も素敵ですが、登場人物の放つ台詞の一つ一つが心に染みます。比較的易しい英語で書かれているので、所々単語を調べれば十分理解できるのですが、ネイティブでもないのに心情や光景が自然と思い浮かぶ、言葉の力の凄さを感じました。様々なテーマを内包する作品ですが、偶然であった他人同士が少しずつ惹かれていくさまを、当時の香港の社会情勢と絡めて見事に描ききった作品だと思います。少しでも興味を持たれたなら、ぜひプレイされることをおすすめします。

80s、Synthwaveなどのレトロカルチャーと香港のネオン街に社会人百合という最強の融合。日本語非対応なので英語と中国語(簡/繁)どれかで読む必要がある。PC-98を思わせるレトロで美しい背景やTida氏が描く魅力的なキャラクター達のイラストがたくさん鑑賞でき、さらにBGMとしてaestheticな音楽も楽しめる。 シナリオの作りはとてもしっかりしていて、最初は他人だった二人が少しずつ親密になってゆく過程が凄くよかった。そしてただ甘いだけではなく、社会の規範や親の望みに沿って生きてきた主人公がそうではない正反対の誰かと出逢うことで生まれるいままで無かった考え方や感情、それに伴い初めて抱えることになる戸惑い、葛藤や苦悩、精神的な成長や能動的な選択がきちんと描かれていてよかった。 ネオンや80年代、中華といった要素もこの作品では決してガワだけではなく、当時の香港の社会や文化がちゃんとお話に絡んでくる。個人的に実際の70－80年代の香港の音楽やブラックミュージックが登場するところが好き(これらの曲はSpotify上でSam's Mixtapeという開発元のプレイリストにまとめられている)

現在英語版のみとなっていますが、それでもたいへんお勧めの百合ゲームです。 英語が不得意でも[b]イラストの雰囲気が好みであれば、それだけで購入する価値があります。[/b]毎日違う服を着る女性たちのバラエティ豊かな立ち絵、値段とボリュームの割に多い３２枚ものイベント絵ギャラリー、それに含まれないエンディングムービー内での描き下ろしイラスト、どれも本当に素晴らしいです。 ストーリーも良いです。全く違う生き方をしてきた女と女が出会って惹かれ合い、価値観や家族との関係に葛藤し、自分の生き方を選択する……特殊な設定や派手な展開はありませんが、非常に丁寧で真摯に女二人の関係と感情が描写されています。 なんと[b]無料のアダルトパッチが提供[/b]されており、2回ほどアダルトシーンがあります。お互いに対する愛情と情欲がこれまた丁寧に描かれていて、それでいてエグくなく、たいへん良い雰囲気でした。[b]絶対アダルトパッチは適用してほしい。[/b]絵も綺麗で最高ですので。特に2回目は多幸感があります。 80年代の香港には詳しくありませんが、昔の日本と似ている部分や日本ネタもあって懐かしく、雰囲気がとても良いです。香港がお好きな方や詳しい方はもっと楽しめるでしょう。 日本語版が出ることを切望していますが、割と易しいテキストで難解な言い回しがないので英語が不得意でも雰囲気と翻訳サイトでなんとかなりました。(15時間くらい。英語ができる人はもっと早く終わるボリュームです) 絵、ストーリー、音楽、雰囲気……どれも大満足でした。 女と女の物語が好きな全人類にお勧めします。トレイラーを見てグッと来たら買いです。