The Haunted House of Doom のレビュー

コマンド入力式からコマンド選択式に移行した頃の雰囲気に近い、懐かしいシステムのADV。絵柄的にホラー感はないが、一部ジャンプスケア的な演出が含まれているので、苦手な人は注意。日本語未対応だが、英語はわかりやすいので知らない単語を時々調べる程度で十分理解できる。他の方もレビューでおっしゃっている通り野生動物シリーズの日本語の方が圧倒的に難しい。謎解きは比較的素直なものが多いが、ところどころに「そうはならんやろ」的な解法の謎解きがあるため、ノーヒントでやると最終的には総当たりが要求される、という部分がいくつかある。実績は普通にクリアすれば全部揃うのでご安心を。 シナリオは意外な展開もあるにはあるが、まあ基本的には「見ての通り」の内容である。どちらかというと、Paul Bird氏による独特なセンスやジョークを楽しむための作品、と思った方が良いだろう。

レースゲーム、FPS、ミニゲーム集、アクションと、毎作品新たなジャンルを開拓してきたPaul Bird氏による新境地です。今作はアドベンチャーゲームとなっております。 毎回、玄人志向の操作性でクリア困難なゲームをリリースしてきたPaul氏ですが、今回の操作はコマンド選択のみなので難易度は低めです。謎解きについては理不尽なところはほとんどありませんし、ストアページ内の「説明を見る」で作者本人の作成したガイドも見ることができます。 グラフィックについては、野生動物シリーズとは別ベクトルですが、非常に温かみの溢れる作風となっております。 絵柄的に、作品名から予想されるようなホラー展開を期待すると肩透かしを食うかもしれません。しかし、最後に待ち受ける意外なほどハートウォーミングな展開は必見です。怪物たちとの血みどろの展開を期待していた私は、自らの人間性の浅ましさを深く恥じることになりました。外見で物事を判断してはいけないのです。 日本語は現在サポートされていないので全編英語ですが、難解な文章はほとんどないので文意を理解することは容易でしょう。野生動物シリーズの日本語の方がよほど難解です。 Paul氏ならではの小粋なジョークも随所に散りばめられています。攻略と関係ないアイテムや行動でも、ちょっとしたメッセージが聞けるものもあるのがいいところですね。 「野生動物シリーズじゃないのかよ」と思われた方も、最後までプレイするとちょっといいことがあるかもしれません。 一点注意が必要なところがあるとすれば、進行に関わるバグがあるようです。 インプから貰うアイテムを汚れた鏡に使用するシーンですが、鏡がもともとあった部屋以外で使用するとゲームの進行が止まってしまいました。 おそらく鏡を「take」で持ち運べること自体がミスなのでしょう。鏡は発見しても持ち運ばないほうがいいかもしれません。