Lily of the Valley のレビュー

マフィンを喉に詰まらせるという誰も予想していない最期を迎えた母の葬儀。父も、妹も、祖母もみんな悲しみに暮れている中で、主人公の男だけは、一人涙も流さずに、母のことではなく、自分のことを考えていた―――。 母の葬儀を終えたアラサーの男性が、謎の少女と出会うお話。 ”死”をテーマにした短編のヴィジュアルノベル。 誤解を恐れずに言うと、あまり面白いお話ではないです。(死をテーマとしているので当たり前といえば当たり前なんだけど...。)面白くないとは言ってもつまらないという意味ではないです。なんというか、重々しいというか、息がつまるというか、鬱屈としてる。この作者さんはこういう何とも言えない気持ちにさせる話を作るのが本当に上手い。ネクロフォビアの人は読まない方がいいでしょう。 その他 ・対応言語は英語・ロシア語 ・実績あり(8個)。基本的には読み進めるだけで大方解除できるけど、1個だけ攻略みないとほぼ取れないやつがあるので注意。 ・選択肢あり。エンディングは2つ。両方のエンディングを見終えた後にエピローグが解禁される。 ・オプションからリメイク前のキャラ絵に変更可能。 ・プレイ時間はゆっくり読んで7時間くらい。 総評 内容が内容なので、正直万人にはおススメできないけど、読む価値はあると思います。作者の”死”に対する解釈はとても面白いと思いました。このゲームをプレイして気分が落ち込むことがあっても、良くなることはないです。なので今日を明るく過ごしたいなら、寝起きには読まない方が良いでしょうね。