Orwell: Keeping an Eye On You
12

ゲーム内

1 855 😀     228 😒
85,14%

評価

Orwell: Keeping an Eye On Youを他のゲームと比較する
$2.49
$9.99

Orwell: Keeping an Eye On You のレビュー

ビッグ・ブラザーがやってきた。市民の生活を調査し、一連のテロ攻撃の犯人を見つけよう。インターネット、個人的な通信、個人的なファイルからの情報にはすべてアクセス可能です。しかし警告しておくが、あなたが提供した情報には結果が伴う。
アプリID491950
アプリの種類GAME
開発者
出版社 Osmotic Studios
カテゴリー シングルプレイヤー, Steamの実績, スチームクラウド, Steam トレーディングカード
ジャンル インディー, シミュレーション, アドベンチャー
発売日27 10月, 2016
プラットフォーム Windows, Mac, Linux
対応言語 English, Portuguese - Brazil, French, Italian, German, Spanish - Spain, Simplified Chinese, Japanese, Russian

Orwell: Keeping an Eye On You
2 083 総評
1 855 ポジティブなレビュー
228 否定的レビュー
非常に肯定的 スコア

Orwell: Keeping an Eye On You は合計 2 083 件のレビューを獲得しており、そのうち 1 855 件が好評、228 件が不評です。総合スコアは「非常に肯定的」です。

レビューのグラフ


上記のグラフは、Orwell: Keeping an Eye On You のフィードバックの傾向を示しており、新しいアップデートや機能が導入された際のプレイヤーの意見の変化を視覚的に表しています。このデータを通じて、ゲームの評価の推移を理解できます。


最新の Steam レビュー

このセクションでは、{name} の最新 10 件の Steam レビューを表示し、さまざまなプレイヤーの体験や感想を紹介します。各レビューの概要には、総プレイ時間、肯定的・否定的な反応の数が含まれており、コミュニティのフィードバックを明確に示しています。

プレイ時間: 775 分
頑張って翻訳して貰っているのに心苦しいけれど、多少違和感ある翻訳になっているけど最後までふわっと楽しめるくらいには理解出来た。 コツコツと読み進め収集していっているような斬新な感覚が楽しい。 ストーリーも気になるし、もっと上手くやれるんじゃないか?とクリア後も試してみたくなるような内容。 多分セールでお安く手に入れたし、価格以上に奥が深くて興味あるゲームだったので嬉しい。
👍 : 3 | 😃 : 0
肯定的
プレイ時間: 677 分
チャットやブログ、SNSから情報を拾い上げていく監視社会ADV。監視社会を舞台とすればまあこんな感じかな、という展開。 この手のゲームは演出が地味になりがちだが、物語が大きく動くような情報に出会うとBGMが変わるのが良い演出。 難点は日本語訳。誤字脱字に明らかな誤訳とかなり読みづらい。特にテキストを読んでいくゲームなので、それが意図的な表現なのか単なる誤訳なのか判別できないのは困る。
👍 : 3 | 😃 : 0
肯定的
プレイ時間: 1033 分
おまいらのインターネット覗いちゃう機関になって犯罪の容疑者などを調べていくゲーム。…伝わりにくいと思いますがそういうゲーム。ユーザのやることは文章読んでちょっとマウスで操作して、するとストーリーが次へ進む。ユーザーのひらめきや発想で何かができるということもなく、ほぼ読書に近い感じ。[spoiler] 一応ストーリーの分岐はあるようですが[/spoiler]そら勿論ゲーム的な画面演出とかはありますが、おとなしい感じのものです。「権力側の立場はたまらんなあ」なんてインテリモヒカンぶって遊んでいたんだけどもストーリーの後半には…。 古いゲームで「オホーツクに消ゆ」と内容が近いと個人的には思うが、このゲームでは実際に現場へ赴いたりはせず、ひたすらネットワーク上で事が進む。こういうことがリアルで行われているということには疑いの余地はないので、そこそこのリアリティがあります。明日職場でこのレビュー書いてるアカウントで呼ばれたらどうしましょう…みたいな。 ゲーム上、ハッキングあるいはクラッキング相当の行為は具体的には明らかにされず、ユーザーはリンクをぽちぽちするぐらいだ。実際にもこのぐらい簡単にできてしまうのではないか?と思うとさらに恐ろしい。いや、できているのだろう。なかなかに背筋の凍る演出だと思う。 ゲームの演出で情報を"取得"するたびにいちいちカットインする上司がうっとうしい。この上司の説明セリフがないと次にどうしたらよいのか、何ができるのかがわからないのは確かだが、もうちょっと何か工夫があればよいのにと思う。ゲーム中で出てくる英語の文章は、多岐にわたるので、サクサク読むには結構なボキャブラリーが要ります。まあ調べながらやればいいだけの話ではあるんですが、plaintiffとか言われても知らねーっつうの…。だから何故この情報を取得することで話が進むのかが理解できないケースが多かった。単に自分の英語力の問題と思われますが、ここらは英語ガチ勢の方はどうでしょうか。 「今日のところはこれでログオフして休め」的な事を言われるけど、実際にsteam上のOrwellからログオフするのではなく、画面右上のドアみたいなアイコンでゲーム内のシステムからログオフする。これで翌日になり、話が進む。 どっちかというと"事情"に詳しい筈の登場人物までも(このゲームの世界では)PCを特定できる情報をパブリックなネットワーク上に余裕で置いている。そんんんんなわけねえだろって。この辺はちょっとゲームに都合よすぎないかなと思ったけど…こんなことまで言うとほぼ難癖か。 英語の文章をサックサク読める人、それにストレスない人にはまあまあお勧めです。しかしながら、ゲーム内容上ある程度インターネットのヘビーユーザーではなかったり、PCに詳しくないと細かい内容が把握できそうにないです。その場合はストーリーの楽しみが減ってしまう恐れがありますかね。
👍 : 18 | 😃 : 0
肯定的
プレイ時間: 202 分
日本語化されました。 テキストベースなアドベンチャーなので腰を据えてゆっくり世界につかることで、とても世界観を楽しめます。 膨大なテキストが日本語化されている事はすばらしいです。 ※一部日本語化が怪しかったり名詞が英語だったりカタカナだったり一人称がブレてたり時系列がおかしかったり気になるところはありますが些細なことです
👍 : 12 | 😃 : 0
肯定的
プレイ時間: 2303 分
すごかったです。 色々書きたいけれど面倒っていうか…レビューなんて見ていないで実際に触ってほしい、みたいな! 少しでも関心持ったなら安心して買ってください。 私の中では、オブラディン、papers,please、her storyと並ぶ、推理系ゲームでは間違いなく白眉の傑作です。
👍 : 21 | 😃 : 0
肯定的
プレイ時間: 614 分
[h1]これがディストピア?一般市民常時監視(Orwellian surveillance)を題材にしたアドベンチャーゲーム[/h1] ドイツのインディーズOsmotic Studiosが手掛けた、情報管理機関で容疑者の個人情報を集める諜報工作に勤しむADV。 欧州をモデルにした国家、ネイションの首都ボントンで突如テロ攻撃が行われ、一般市民が犠牲になったことにより、情報管理機関Orwellが誕生した。 主人公はそこに所属し、疑いのある市民の個人情報を集め、危険な情報を上司に報告していく事になる。 右カラムで情報を調査して左カラムの適切な人物のプロフィールにドラッグする事で、上司が閲覧するデータベースにアップロードでき、必要でないと思ったデータはアップロードせずに見なかった事にする事も可能。 どのデータが更新され、どのデータをアップロードが可能かの見出しも分かりやすく、難易度はそこまで高くない。 意外にもこの手のゲームには珍しく分岐もあり、マルチエンディング制。 プレイ時間は4時間前後、実績は27で進捗とやり込み。 各章の頭からのやり直しも可能ではあるが、特定の情報を章の終わりまでアップロードしない事が条件だったり、メッセージの早送りがないなどの要因で実績回収がやや面倒。 スリラー、サスペンスもののADVが好みならおすすめ。
👍 : 6 | 😃 : 1
肯定的
プレイ時間: 359 分
国家にとって潜在的に危険な(テロリストとなる可能性がある)人物をOrwellというソフトウェアを駆使して監視し、得られたデータを政府に渡すことで物語を進めていくADV。データを送るか送らないか、または矛盾するデータのどちらを送るかによってストーリーに分岐が起こり、結果的に大きな命運がプレイヤーにかかってくるという、いい意味でベタな内容。 データを盗み見るという点においては同じパブリッシャーから出ている超名作「Hacknet」と同じだが、このゲームではOrwellに技術面を頼ることになるので実際にハッキングをする要素はない。一方で監視対象同士の通話を盗聴できたり、経歴を調べることができたりと、人物への掘り下げが重視されており、[b]ビジュアルノベル的要素がより濃くなっている[/b]。 これにより人物への感情移入もある程度可能となっており、このゲーム独自の面白さといえるだろう。 しかし、[b]おすすめはできない[/b]。ざっくり言えばシナリオがあまりよくない。 後述する問題点により繰り返しプレイに耐える内容ではなく、一度きりのプレイが推奨されるが、マルチエンディングなので望まない結末になることがある。そして、その結末に対して「自分が犯したミスが原因だし自業自得だったなぁ~」と思えるのであればじゅうぶんに納得感があっただろうが、そうではなく[b]「良かれと思ってやったのになんか酷いことになった」[/b]という感じだったので非常に後味が悪かったからだ。 プレイヤーの行動が世界に影響を及ぼすようにしたいからマルチエンディングにする、というのは当然の考えだと思うが、そのようにして[b]プレイ体験が劣化してしまうのであればむしろ結末を1つに決めてくれたほうがよかった。[/b][spoiler]それこそHacknetのように。[/spoiler] いずれにせよ[b]エンディングや実績をコンプしたい派の人にとっては苦行になる[/b]ことは確かだ。そこは覚悟が必要である。 [quote] [b]ポイント[/b] - 繰り返してのプレイに面白さがない - 自分の行動が与える影響が分かりにくい場合がある - 翻訳に問題あり - 音楽が変わる演出に問題あり + 優れた描写方法 + ディストピアに関する優れた設定 [/quote] [h1]問題点[/h1] [b][u]◆ 繰り返してのプレイに面白さがない[/u][/b] 前述のように、マルチエンティングなので繰り返してプレイできるようになっていてほしいのだが、これが面白くない。 このゲームでは異なる選択をしてもルートが変わるのではなく、単に結末に関わるフラグといった印象で、ほとんどの場面では前のプレイで既にやった作業を再び行わなければならないことになる。Hacknetとは違いアクション性もなく、クリックするだけなので本当に作業である。 そして、"実はあの人はああだった!" というような、初見時のみしか面白さを感じられない要素によってこのゲームのストーリーは成り立っている(これ自体、監視対象の人物の行動が先に分かって、後で動機などが分かっていくという構造なので変えようがない)ので、すでに知っていることをもう一度見ることしかできない。 また意図的なものだと思うが、セーブデータごとに章の開始時点の自動セーブと中断セーブしかなく、[b]任意の場面でのセーブを残しておけない[/b]のもこの問題を加速させる。これによって、重要な選択後の作業だけでなく、選択をするまでの作業も章の最初からやり直さなければならないので、さらに別の結末を見るまでの道のりが長くなってしまっている。 以上3点によって、このゲームにはリプレイ性がほぼなく、マルチエンディングであることを煩わしく感じてしまう。ただし、どの結末も面白く納得感があるのであれば、一度だけのプレイにとどめることを推奨したうえでおすすめ評価にしていただろう。しかし、後述するようにそういうわけでもなかったのが非常に残念である。 [b][u]◆ 自分の行動が与える影響が分かりにくい場合がある[/u][/b] 異なる場所に矛盾するデータを発見することがある(例えば、ある場所ではある人物が政府に賛同しているようなことが書かれているのに、他の場所では同一人物が政府に反対していると書かれているなど)。こういったデータのうち、どれを送信するかによってその人物に対する政府の考え方が変わるわけである。こういう選択はまだ分かりやすいし、政府を影で操っている感がして面白いと思う。 しかし分かりにくい選択も中にはある。しかもそれが(表現はぼかしてあるが一応隠す。より問題を深く理解したい方のみ見ることを推奨:)[spoiler]ゲーム中でも1,2を争うようなある重要な局面で、それが実は選択であるということも初見ではわかりにくく、しかも状況的に急かされている中で行わなければならない[/spoiler]のが非常に問題である。 これが後々影響を及ぼし、このレビューの冒頭に書いたように[b]「自業自得とも思えないような望まない結末」を選ばされた原因[/b]となってしまった。 自分の行動が100%思い通りになるというのはやりすぎなので、他のより些細なことについては意外性のある方向に行っても構わないのだが、ゲームそのものの結末に関わる選択はもっと分かりやすくしておいてほしかったと思う。 [b][u]◆ 翻訳に問題あり[/u][/b] 日本語訳はコミュニティによるもので複数人が担当しているらしく、その影響で人物の名前をカタカナに直す際に表記ゆれが発生してしまっている。そのせいで異なる表記の名前が同一人物を表していることがすぐに理解できなかったりする。特にこのゲームだと、同一人物がいくつか別名を持っていることがあり、それを関連付けるのが攻略上重要になってくるので、同じ名前でさえ別名のようになってしまっているというのは非常に混乱をきたす。 その他にも、アドバイザーがすごい情緒不安定になっているように見えることも(バカゲーならむしろ笑えてよかったのだが……)。普段は敬語なのに急にぶしつけな言い方になったり、たまにオネエになったり。[strike]ベセスダゲーの翻訳かな?[/strike] 日本語訳が存在することは非常にありがたいのだが、もう少しすり合わせができていれば良かったと思う。 [b][u]◆ 音楽が変わる演出に問題あり[/u][/b] いわゆる衝撃の事実が明らかになったときに、音楽が急に変わる演出がある。それ自体は効果的な演出といえるが、ゲーム内のWebページを閲覧しているときに起きると微妙な気分になる。 というのも、Webページをスクロールしていって、[b]その事実が含まれる文章が画面に入った瞬間に音楽が変わる[/b]からである。こちらはまだ何が書かれているか理解していないのに音楽だけ変わるので、[b]「あ、この文章が衝撃の事実なんだね!」と読む前から理解できてしまう[/b]。 こういうのって、読んで理解した瞬間にゾワっとしたいはずだ。何らかの改善が必要である。 [h1]評価点[/h1] [b][u]◆ 優れた描写方法[/u][/b] このゲームでは調べることができる部分がWebページ、メールや通話、PCの中身と数種類に分けて用意されており、それぞれが別の役割をしている。 Webページにはシナリオには無関係な部分も多数あり、それが世界観を理解する助けになる。メールや通話の盗聴をすれば現時点での人物の状況や感情を理解することができ、Webページで過去の情報を漁っていたところから現実の状況にプレイヤーを引き戻す助けになっていると思う。PCの覗き見が面白いのは……もはや周知の事実だ。 [b][u]◆ ディストピアに関する優れた設定[/u][/b] ディストピアとか監視社会を扱ったゲームはSteamにも多くあるが、共産・独裁っぽいものが大多数であるように思う。しかしこのゲームの世界は見た限りそんな感じではなく、政府も国民のためだと思ってやっているように見える(表向きの話で、真意は不明)。この設定には新鮮味を感じて良かった。 あとこのゲームのUI、すなわち監視社会の権化たるOrwellというソフトウェアも白を基調として潔白な感じなのも良い。無意識に国民を縛り付けていることに対する皮肉として最高に効いている。 [h1]総評[/h1] 舞台設定が面白く、人物への感情移入ができるというところに関しては、似たゲーム性を持ち比較対象として挙がりやすいHacknetにはない強みである。しかしそのような評価点には全く関係のない部分での不満が大きく、結果的におすすめできないと感じてしまったのは非常に残念。
👍 : 8 | 😃 : 0
否定的
プレイ時間: 739 分
[i]〈おやつ画像〉[/i] [i]「拷問やめてwwもう夜なのにwww」[/i] [i]『拷問だって!?やはり彼女はテロリストの一味だったのか…』[/i] テロ犯人を突き止めるため、管理国家の監視官となって市民を盗聴するアドベンチャー。電話やチャット、SNSといった様々なソースをチェックし、重要そうな情報を見つけたらドラッグ&ドロップで「報告」する、という作業の繰り返しで物語が進展していく。ただし上司は「出身:夢の国」とか「菓子テロ(前述)」みたいなキーワードを送ると言葉通りに信じてしまう萌えキャラなので、報告する内容の選択には十分注意しなければいけない。 似たコンセプトのゲームは「Replica」などいくつか存在するが、本作は余計なパズル要素を極力廃して推理そのものに重点を置いているのが特徴。報告可能なキーワードは基本すべてハイライト表示されるし、最悪かたっぱしから報告するだけでも次の章には進めるので、行き詰まったりゲームオーバーになったりすることを心配する必要はない。むしろ報告という行為を通じて(唯一の正解を当てさせるのではなく)「どれが正解だと思う?」とプレイヤーに考えさせる、そのプロセスこそが本作の主題になっているといえる。ぜひ推理小説を読むように自分で犯人の目星をつけながらプレイしていきたい。 監視システムが発足して間もないという設定のためか、何が善で何が悪なのかについて上司もプレイヤーも十分な確信を持たないまま捜査することになる、というのも大きな特徴の一つ。そのためディストピア物によくある「上からの圧力」の怖さ・息苦しさはあまりなく、どっちかというと「管理社会の中の人も大変ですね」みたいなほっこりした気持ちになれる。もちろん終盤になるほど緊張も高まってくるのだが。 章立ては全5章で、決して長編ではないものの十分満足できるボリューム。章ごと・文書ごとの区切りがほどよいため、テキスト主体の作品にもかかわらず文章量に圧倒される感じがしないところにも調整のセンスが光る。システム、アートワーク、シナリオが違和感なく溶け込んだ、まぎれもない傑作。 不満があるとすれば、手動セーブ/ロードがないため分岐の回収がめんどくさい点か。もっとも作中の謎は(チャンスを逃さなければ)ほぼ全て一周目のうちに語り尽くされるので、初回プレイで一通り満足してもらうことが開発者の想定であり、未読と実績の回収はやりたい人だけやればよいというスタンスなのかもしれない。
👍 : 54 | 😃 : 11
肯定的
プレイ時間: 318 分
個人情報を集めて活動団体に所属する善良な市民をテロリストに仕立て上げるゲームです 英語ができればできるほど話の内容が頭に入ってきて面白いと思います リアルタイム要素はほとんどなくじっくり進められるので翻訳サイトを傍らにおいて 頑張って読み進めるのもいいでしょう そのくらいの手間をかける価値は十分にあります
👍 : 26 | 😃 : 0
肯定的
プレイ時間: 352 分
架空のオンライン監視プログラム「Orwell」(オーウェル)に調査官としてログインして、爆弾テロ事件の情報収集にあたるエピソード形式のポイント&クリック・アドベンチャー。 「国家」(The Nation)の都市ボントンで「自由の広場」に仕掛けられた爆弾が爆発、その場に居合わせた3人が死亡し、「自由の記念碑」が破壊される。事件の数時間前には警察署に「思考は自由である」(Die Gedanken sind frei)というドイツ語の歌を引用した犯行声明らしき手紙が届けられていた。プレイヤーは国家安全保障の要として極秘に試験運用が開始されたオンライン監視プログラム「Orwell」に新たにサインインした調査官となり、アドバイザーの要求に従って、現場の監視カメラに映っていた逮捕記録のある女性に対する調査を開始する。監視の対象が彼女の交友関係へと広がっていくなか、調査はやがて「思考」(Thought)と名乗るグループにまつわる人々についての情報収集へと進展していく。 ゲームプレイはいたって単純。プレイヤーは「Orwell」の疑似ブラウザ的な画面上で、画面の右から左へと収集されるべき情報をマウスでドラッグしてデータベースにドロップしていく。個人のさまざまなオンライン・アカウントから傍受された通信、さらにはPCやスマートフォンのハードディスク内にいたるまで自在に侵入可能な「Orwell」を駆使して、テキストや画像を拾い集めていくのだ。プレイヤーは(ゲーム内の疑似的な)アカウント作成から、ゲームの展開そのものを通して「Orwell」というプログラムの全貌を知っていくことになる。 何を「真実」としてデータベースにアップロードするか、プレイヤーの選択によって左右されるテロ事件の進展と被疑者とされた人々の運命、監視網に捕捉されたキャラクターたちのみせるさまざまな一面、監視プログラム「Orwell」の不可解な特性・・・『Orwell』は、思考と感情とを揺さぶる一級のポリティカル・スリラーである。ゲームプレイ的にも、各話ごとになにか新たな仕掛けが用意されており、最後まで緊張感が持続する。 ゲームプレイの大半はテクストを読み漁る作業なので、英語は必須(聴き取りは不要)。論説からオンライン・チャットまで、幅のある文体を読む必要がある。全5回のエピソード形式で、プレイ時間は各話1時間ほど。「一日の仕事」として各エピソードが構成されており、エピソードを終えたらログオフして次の日にログイン、というプレイスタイルが意図されているようだ。 遠くない未来とすでにある現実の曖昧な境界線、という意味では、エドワード・スノーデンの内部告発過程を追ったドキュメンタリー映画『シティズンフォー』やコリイ・ドクトロウの小説『リトル・ブラザー』とセットでオススメしたい。そのくらいの力作だ。 ブログにて、[url=http://subcultureplus.blogspot.jp/2016/11/orwell-review.html]もう少し長めの、より政治的なレビュー[/url]。
👍 : 120 | 😃 : 9
肯定的
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