FireAlpaca SE のレビュー

FireAlpacaは2011年からフリー版を愛用し、2024年末にセールを機にSE版を購入。 人物キャラクター、背景、モンスターのイラスト作成などで使用。 描画サイズ：A4サイズ、解像度300～600dpiほど。 システム環境：Core i7-8700、16GB メモリ、NIVIDIA GeForce GTX 1060 6GB ペンタブレット：板タブレット（FUDEYA SHARAKU／KUMADORI）を使用。 総評として、昔からのFireAlpaca愛用者であれば、買って後悔するような短所はない。 フリー版で使用していたブラシやカラーパレットの設定も、引き継ぎは簡易にできる。 ただし、2025春にSE3.0がリリースされるので、使用感が異なってくる可能性はある。 はじめてFireAlpacaを使用するのであれば、フリー版の試用をオススメする。 ▼処理動作 SE移行で一番良かった点は、フリー版と比べて動作がとても軽くなったこと。 描写速度は作成時間に直結するので、地味だが特に恩恵を感じた。 フリー版は通常ブラシすら使いづらくなる動作遅延が出てきたように感じる。 体感ながら、SE版ではかなりソレが軽減された。 描きたい絵のサイズが小さめならば、フリー版でもある程度は問題ない。 印刷に対応できるサイズで作成するならば、フリー版では厳しくなってきた。 （昔はツールの種類が少ない分、処理がとても軽かったので可能だった。） ▼起動の速さ SE版の起動広告表示なしは良い点だが、代わりにSteamアプリの起動が最初に入る。 Steamのアップデートがあると、それによる待機時間が少々発生する。 その点では、起動はフリー版の方が早く感じるものの、広告表示を消す手間を考えると大差はない。 FireAlpacaは頻繁にバージョンのアップデートが入る。 フリー版は広告のリンクからファイルをDLし、手動インストールする煩わしさがある。 SE版は自動更新なので、その煩わしさがなくなった。 ▼限定ブラシ フリー版でも使える追加ブラシは、使い所が限定されるものが多い印象。 SE限定の追加ブラシは、質感の情報量を増やすものが多く、応用範囲は広い。 ただし、DLそのままの設定では使い勝手が良いとは言えず、都度調整は必要になる。 限定ブラシをよく使う箇所は、服や小物類、モンスター、背景の自然・人工物の塗り込み。 逆に、人物キャラクターの線画、肌・顔・髪の毛の着彩、服の柄などで使うことはない。 モノクロ漫画で使えるような限定ブラシは無く、イラストの塗り込み用がメインに思える。 ▼ダークカラーUI フリー版のUIカラーを、そのまま暗いグレーへ反転させたような配色。 元々のツールアイコン等が無彩色なため、暗いグレーに白寄りのアイコンは目がチラつく。 明暗バランスが自分には合わなかったので、使用していない。 SE版限定の他要素である、歪みツール、レイヤーマスクは、まだ活用できていない。