Stories of Bethem: Full Moon のレビュー

2D見下ろし視点のアクションRPG。 画面の雰囲気的にはSFC版『ゼルダの伝説』をイメージすれば、おおむね正解。 ただ、内容的にはどちらかというと初代ディスクシステム版の方が近い。 ダンジョンごとに特有のロケーションとアイテムがあり、 それを生かした謎解きが用意されているという構成ではなく、 むしろダンジョンは通常フィールドの延長であり、 あくまで丁寧な探索と敵との戦闘がゲームの核になっているような感じ。 謎解きのバリエーションはそんなに多くはなくて、頭を使わされるというよりは、 むしろ雑魚敵との強制戦闘の方が関門になるかもしれないくらい。 もちろん新アイテムで行動範囲が広がるという要素はあるんだけど、 アイテム入手はダンジョンという単位での進行の区切りとは必ずしも一致していない。 特徴的なのは、多数の収集要素がマップ中に配置されていること。 行動範囲が広がるたびに丁寧に再訪して、それらをきっちり回収して行くことに 楽しみを見いだせるタイプの人なら合うゲームです。 どちらかというと、メトドイロヴァニアのような楽しみ方が近いのかもしれない。 欠点としては、序盤がとにかく退屈で、面白くなってくるまで少し時間がかかること。 新しいアクションが増える三つ目のダンジョンまでは、ひたすらかったるい。 ストーリーや会話も、最初はなんかこなれてないというかお子様学芸会テイストがするんだけど、 こっちも尻上がりに良くなっていくので、とにかく最初は少し心を広く持ってあげてください。 各種やり込み要素のコンプまで狙うなら、プレイ時間は25～30時間は行けます。 ARPG好きならコストパフォーマンスは抜群かと。