Grid Slayer のレビュー
A unique tactical grid based deck builder. Extreme strategic freedom. Use elemental wizardry to manipulate your environment and defeat overwhelming odds. Test your wits and resolve to rise above the chaos.
アプリID | 1604210 |
アプリの種類 | GAME |
開発者 | Otis Miller |
出版社 | Fire Cycle Games |
カテゴリー | シングルプレイヤー, Steamの実績 |
ジャンル | ストラテジー, RPG |
発売日 | 2 2月, 2022 |
プラットフォーム | Windows, Linux |
対応言語 | English, German, Spanish - Spain, Russian |

3 総評
1 ポジティブなレビュー
2 否定的レビュー
賛否両論 スコア
Grid Slayer は合計 3 件のレビューを獲得しており、そのうち 1 件が好評、2 件が不評です。総合スコアは「賛否両論」です。
レビューのグラフ
上記のグラフは、Grid Slayer のフィードバックの傾向を示しており、新しいアップデートや機能が導入された際のプレイヤーの意見の変化を視覚的に表しています。このデータを通じて、ゲームの評価の推移を理解できます。
最新の Steam レビュー
このセクションでは、{name} の最新 10 件の Steam レビューを表示し、さまざまなプレイヤーの体験や感想を紹介します。各レビューの概要には、総プレイ時間、肯定的・否定的な反応の数が含まれており、コミュニティのフィードバックを明確に示しています。
プレイ時間:
924 分
[h1]ローグライトデッキビルディング+シミュレーションRPG
カードに多彩な強化を施し、王を打ち倒そう[/h1]
日本語無し。
全体的に文章量は少なめ。カードや特殊能力が記載された短文が読み解ければOK。
15時間ほどプレイして、この時点で実装されている実績を全て(不具合により解除できなかったものを除いて)解除した時点での紹介とレビューです。
versionは2022/2月でのもの。
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[h2]・概要とルール[/h2]
牢獄で出合った謎の人物に従い、待ち受ける敵を撃破しながら城へと向かい「王」を殺せ。
格子状に配置された7×7マスの戦場で、手持ちのカードを最大限に活用して立ちはだかる多数の敵を排除せよ。
戦闘を勝ち抜くことで更なるカードや強化、カード使用のためのパワーや移動力を獲得する機会が得られる。
首尾よく強力なデッキを構築し王を倒すことが出来ても、まだ終わりではない。
得られたコインを使用して新たなカードや敵、強力な敵を解放して新たな王の首を狙うのだ。
まだまだ隆盛を誇っているデッキビルディングとローグライトを組み合わせた作品群。カードを獲得して強化、さらにその他の要素による相乗効果を得て先へと進むといった流れがこのジャンルでは一般的であり、この作品もそれを若干アレンジした形で踏襲しています。
以下で、私が思うこの作品の良かった点、推したい点などを書き連ねていきますよ。
[h2]〇高い選択の自由度を備える成長要素[/h2]
ローグライト+デッキビルディング型の作品がジャンルとして定着してしばらく経ちますが、最近ではカードの強化が直線的なものではなく、方向性をある程度プレイヤーが選択できる形式のものが増えてきているように思います。
この作品もカードの強化についてはプレイヤーの自由にできる部分が比較的大きいものとなっています。ほとんどのカードには "Enhancement" と呼ばれる特性が最初から付与されているのですが、これらはさらに戦闘勝利した際にランダムで3つが提示された中から一つを選択し、空いているカードのスロットに最大3つまでセットすることが可能です。この組み合わせは属性的に相反するごく一部のもの以外なら好きに組み合わせることができ、同じ効果のものを重ねることも可能です。
効果としてはカードの与ダメージを増強させるもの、射程を伸ばすものといったシンプルなものから、ノックバックの距離の延長、炎上や凍結といった状態異常を付与したり、使用コストを削減したりと様々なものが存在。基本的にカードの使用コストは最初から強力な Enhancement が多く付与されているもののほうが高い傾向にありますが、強化の選択次第でいかようにも使い勝手が変わってくるのが面白いところです。
カードの取得も Enhancement と同様に主に戦闘終了時となりますが、この際にランダムに提示される3枚から獲得できる枚数が 0~3枚となっているのも面白いところ。このゲームは1ターンごとに引けるカードの量も戦闘ごとに伸ばす機会があり、また戦闘中に山札が切れた際に行われるリシャッフルの際にダメージを受けるという仕様があるので、デッキの枚数をどの程度に調整していくかも考えどころとなっているんですね。私は同ジャンルの作品でこのようなやり方を見たことが無かったので、とても新鮮に思えました。
戦闘勝利時に得られるお金を使用してのカードの獲得や削除、強化も可能です。店は戦闘を1回終わらせるたび、毎回品揃えが変わります。お金を支払って品揃えを入れ替えることはできませんが、1ゲームの長さを考えると店を利用できる機会は多いためにそこはあまり気になりませんでした。ゲーム開始時には5枚のランダムなカードと、カードの購入や強化を何度か行えるだけの資金ももらえるので、選択によってある程度運要素を抑えることができるようになっているのも個人的には嬉しい仕様でした。
カード以外の成長要素としてはプレイヤーキャラクターの性能向上と、各種行動に何らかの効果を付与する"Perk"が存在。
プレイヤーキャラクターの基本能力は "ヘルス", "カード使用のためのエネルギー", "移動力", "ドロー枚数" の4種類。
戦闘が終わるごとにこれらの能力のうち3つが提示されるので、一つを選択して伸ばしていく形となっています。
"Perk" には様々な種類があり、所持している全てのカードの与ダメージを増やしたり、特定の状態異常のマイナス効果をプラス効果に転換するものなどがあります。これも数戦ごとにランダムで3つが提示されるのでそのうちの1つを選択して取得していき、最終的には3つまで獲得可能。
カードとの相性も考えて取得しないと有利にも不利にもなるのがまた面白い点。何も考えずに範囲拡大を取ったら射程1の攻撃が自分自身も巻き込むようになったときは参りましたね。その時は普通に負けました。
こうして挙げてみると、取捨選択の機会を多めに用意しているのもまた特徴的ですね。これらの要素を上手く活用し、毎プレイごとに進行に合わせて自分好みの強力なデッキを構築していくこのジャンルのゲームの醍醐味を存分に味わうことができます。組み合わせ次第でどんなカードでも活用できる可能性があるのはいいですよね。
[h2]〇組み上げたデッキで多数の敵相手に立ち回る戦術戦闘[/h2]
戦闘部分ではターンごとに一定値まで補充されるエネルギーを消費しカードを使用し、こちらのヘルスがゼロになる前に敵を全滅させることが目的となります。
シミュレーションRPGではお馴染みとなっている吹き飛ばしや地形変化などの様々な要素をカード効果としてうまく落とし込んでいるので、そういったジャンルに慣れている方なら違和感なく戦闘を楽しめるかと思います。また、カード使用時の対象指定も敵味方関係なく好きに発動できますので、そういった点でも自由度は高くなっています。
戦闘開始時のスタート位置は敵の配置と配られたカードを確認したうえで、空いている好きなマスに決めることができます。配置運が悪くて開幕直後にいきなりやられましたなんて文句は言わせません、いや、たまには言ってもいいかな・・・。
個人的に面白いと思ったのは、移動したマスの数によって増加していく "Momentum" (勢い) というパラメータとそれに関連する効果群。
このMomentumの値によってダメージや範囲が増強される効果をカードに載せることができます。また、カードの使用者ではなく対象とした相手のMomentumを参照する効果もあり、指定したマスに侵入してきた者に対して発動するCounterという効果を同時に載せることでダメージが増加するなどの効果的な組み合わせが色々と用意されています。
その他カードやPerkの組み合わせ次第で・・・
・広範囲に雨を降らせて水たまりを生成しつつ、同時に雷を落とすことで通電させ多数の敵を同時に気絶させる
・ノックバックで長距離を強制的に移動させた先にカウンター攻撃をあてて移動させたマスの数+αのダメージを叩き込む
・戦場全域を巻き込む超広範囲の爆発を起こしつつも自分だけは無傷
ーなんて戦い方を実現することができるようになります。
敵の数は多く耐久力もこちらより高いものがほとんどですが、多彩な発想から生まれる強力なコンビネーションを多く成立させて圧倒していきましょう。
[h2]〇プレイヤーの成長に合わせて追加されていく要素群[/h2]
1回のランの結果によって得らえるメダルを消費することで特定のテーマに沿ったカードやEnhancement、Perkや敵をひとまとめにしたものをアンロックし、新たにゲームに登場させることでゲームを進行させていきます。
ゲーム開始直後はチュートリアルの延長上で難易度としては非常に低く、ここまで書いてきた要素もフルには体感できませんが、アンロックが進むことでゲームの展開が多様化、楽しさもどんどん加速します。
テーマごとにオンオフの切り替えも出来るようになっているので、気になる点があったときには検証や確認、練習がしやすくなっているのもありがたいところ。
また、アンロックされたカードや敵はPerkや効果の組み合わせが実際にどう働くかを実演してくれるのも良く練られている点ですね。
初見の敵にいわゆるわからん殺しをされることもありますが、それもまたローグライトの華です。
[h2]△貧弱な各種戦闘予測機能、あいまいな一部説明[/h2]
最近リリースされているシミュレーションRPGやローグライトデッキビルディングの作品群では、行動前に敵へ与えられるダメージ、その結果敵を倒せるかどうか、行動の結果敵や味方の位置がどうなるかといった情報をプレイヤーに提示し思考の補助を行う形のものがスタンダードとなってきたように思います。
一方でこの作品で設けられている予測機能は、次のターンで敵がどの方向に動くかどうかといった1点のみです。
それ以外のダメージのやりとりに関する予測などは一切ありません。基本的にゲーム中でやりとりされる数値は一桁のものがほとんどではありますが、ノックバックに関する部分など直感的に結果が計算しづらい点もいくらかあるので気になるところです。
移動した先で射線が通るかどうかがわかりづらいのも困り物。え、そこ射線通るの!? と敵の行動によって気付くことがゲームに慣れた今でもよくあります。
それと戦闘終了のタイミングも敵が全滅した次の自分のターンの終了時というのも最初は大きな違和感がありました。おかげで毎ターン継続してダメージを受ける状態異常がかなりの脅威となります。
また、本作には一度確認したカードや敵、Perkについて情報を閲覧できる図鑑機能も搭載されているのですが、一部PerkやEnhancementの説明がおおまかな表現となっており、実際に使用してみないとその効果がわかりづらいという点も気になります。そのような難点を解消、あるいは緩和するためにもやはり行動結果の予測機能はある程度充実しているのが望ましいかと思います。
一つの計算、そこから発生する行動ミスや一手の遅れが致命的になることもあるゲームデザインなので、こうしたUI面にももっと気を配ってほしかったかな。
[h2]△ひたすら地味な画面 シナリオは無いに等しく、イベントは無し[/h2]
全体的に画面は地味です。敵も味方もカードで示されているため特にダイナミックな動きが見られるわけではありません。
会話はチュートリアルと王を倒した際に謎の人物から一方的に話をされるだけ。他にイベントは一切なく、ただひたすらに戦闘をこなしていくのみです。
ランダムなイベントでプラス効果やマイナス効果が発生するといったことは一切ありません。
ただ、この簡素さのおかげで良好なゲームテンポが生み出されている面もあると思います。
同系統のゲームと比較しても総じて地味であることは否めません。そういった点を評価軸として重視されている方には合わない可能性があります。
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[h2]総評:価格相応の小粒な作品ではありますが、しっかりとまとめられた作品[/h2]
現状では似たようなジャンルの作品に比べて定価が安く設定されており、ボリュームはこのレビューを書いている時点での全ての要素をアンロックするまでには15~20時間ほどかと思われます。私の場合、クリアできたランにかかった時間がおおよそ30分程度だったことを考えると、リプレイ性のあるゲームとしては少し物足りない感はあります。
ただ、開発者のDiscordサーバーにおけるやり取りによれば公開されているロードマップに沿って、現在エンドレスモードの実装に向けて動いているようですし、その後には更なるカードや敵の追加も予定されているので、それらが実装されればゲームのボリュームは十分なものになるでしょう。これからの発展もとても楽しみです。
複雑すぎず、難しすぎず、こぢんまりとしながらも色々とちょうど良いバランスに調整されている、満足できる作品でした。オススメ。
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