Freedom Fighters のレビュー

どんどん増えていく仲間をけしかけながらごりごりと前進し、各地で破壊活動を繰り広げつつ主要建造物の占領を試みる疑似オープンワールド構造のTPS。ソビエトに侵略されたニューヨークというとB級アクション映画めいているが、意外にも本編の空気感はシリアス比重が高め。 2003年発売ということで、同社が2002年に出した『HITMAN 2: Silent Assassin』などに雰囲気・空気感・自由度が似ているところがあるためそちらが気に入っている人であればこっちもハマれるだろう。PS2向けタイトルというワケで今では流石に見劣りするものの、逆に言えばどんなPCでもサクサク動いてくれるので心強くもある。 ヘリポートを破壊→無限湧きヘリがスポーンしなくなる、橋を爆破→無限湧き兵員輸送車がスポーンしなくなる、施設破壊→別の場所で新たな道が開ける…といった具合にあるマップで行った破壊活動が別のマップに影響を与えるような仕組みになっており、街を隅々まで探索しながら少しずつ破壊活動を進めていくのが独特な楽しさを生んでいる。 別にサブ目標を達成せずともクリア自体はできるものの、破壊活動および捕虜救出で弾った名声は「連れ歩ける仲間の上限数」に関わってくるので、にっくきソ連兵どもを追い返したければどんどんサブ目標をクリアしていこう。 最終的には大量の兵士を引き連れて物量で敵要塞を蹂躙し、怪しい施設には特攻めいて突っ込ませて自身は無傷のまま制圧を完了するといった卑怯な遊び方も可能。 広大でいろんなルートが用意された攻略が楽しいレベルデザイン、適度に軽い操作性、陰鬱ながらも皮肉まみれのストーリー、数の暴力が楽しいピク〇ン戦術、当時としては最高峰レベルのグラフィックなどなど、現在でも色褪せない魅力を持ったタイトル。ちょっと複雑なシステムを持つレトロ洋ゲーに抵抗が無ければ、強くお勧めできる一作。