Arctic alive のレビュー

GOTY

TPS操作の脱出ゲームのようなものです。主人公にもうちょっと魅力があると良かったかもしれません。 北極基地のような過酷で孤立した建物で、主人公が様々なアイテムを見つけて探索を進めていきます。 食欲やシャワーなどの多様な欲求ゲージがあり、探索以外の所に時間や意識を取られるところが特徴です。これをめんどくさいと思うか、うまくやりくりするのが楽しいかで評価が分かれそうです。 クソゲー耐性がある人ならむしろ普通に楽しめるレベルですが、主人公に魅力が無いせいかまったく褒める気がしません。 ストーリーは完全英語ですね。そんなに深い話はありませんが、風変わりな展開ではあります。一応ちゃんとテキストを読まないと、次にすべきことを見失うことがありましたが、頑張ればいけると思います。

隠れた良ゲーム、さり気なく良ゲーム、実は良ゲーム というような表現がピッタリだと思います。 バイオ系のホラーADVにサバイバルゲーム要素をプラス というちょっとユニークな内容です。 最初はどうしたらいいかわからないことだらけの中 ひとつひとつ自分で学び取りながら進めていく というタイプのゲームで、それが程よい難易度で 表現されていて楽しめました。 いくつかのレビューには死にまくる為ストレスが… という感じのものがありますが、アップデートにより 1階のメイン通路をうろつく敵が削除されたことで だいぶプレイしやすく改善されたものと思います。 取れるアイテムには名前が表示されるのですが かなりギリギリまで近づかないと表示されないので 自分で探して見つけるという要素はきちんとあります。 セーブがやりやすくさらに初見殺しになりそうな 場面では自動でチェックポイントセーブが入るなど かなり親切なのですが、それは反面緊張感を低下 させていたとも思います。 敵の黒い液体人間はそれほど大きな脅威には なっていないのですが（と言っても追いかけられると かなり焦りますが）動きのランダム性と対処の仕方が うまくマッチしていて面白かったです。 外にいるクマさんはモコモコしててプリチーで良いけど 木に登ってやり過ごすという方法にしても ホラー度は弱めです。このゲームで一番怖いのは こんな極寒の施設で普通の人間は自分ひとりだけしか いない、ということを想像してみるときでしょうか。 サバイバル面では服まで洗濯しなければいけなかったり するのですが、難易度的にはそれほどキツくなく 自分にも程よかったです。栽培や釣りまでできます。 料理をするときなかなか食欲をそそる音がします。 トイレではチョロロ…と音がします。 普通のサバイバルゲームと違って長期間必要な目標等が 無いのでサバイバル日数はそんなに長くはならず そこはもっとやらせてほしいと感じるところでした。 ビジュアルは一見シンプルですが、一種独特な 雰囲気の表現力があります。光と影の描写にも 見応えがあり、こちらのライトからの影生成もあります。 キャラクターの動きも多彩で丁寧に作られていて そういうのを作るのが大変だからファーストパーソン にしているインディゲームのような安っぽさはゼロです。 ただウチだけかもしれませんが設定をどうしても 妙にティアリングが発生する場面がありました。 こうしてほしかったところ ・夜間強制的に外に出なければいけないイベントが あればよかった ・施設の電源が落ちると一階の（削除された）敵が出現する 試行錯誤しながら答えを見つ出すADV部分とサバイバル部分 味のあるビジュアル、丁寧な作りのキャラクター挙動 黒い敵との攻防の面白さ、意外な展開のエンディング。 超低価格のゲームでありながらUnityアセット切り貼りゲーム ではないしっかりとした作りで、僕はなかなか気骨のある 隠れた良作アクションADVではと思いました。 物体Xファンの人にもおすすめです。 アドバイス ・着替えは洋服ダンス等の特定の場所でしか出来ない ・初めて外へ出る場面では必ず昼間に出るようにする