なつもん！　２０世紀の夏休み のレビュー

灯台やマップの端の方など、ファストトラベルで行けないところが不便だった。トイレが双方向ならまだ良かったのになー。 上記の理由で、後半はシナリオを進めるのが少し苦痛。探索する分には楽しめた。 ゲームの雰囲気は好き。たまに遊びたくなるゲームだと思う。

1999年に15歳だった者です。 作中では純子ちゃんと同い年になるでしょうか。 あの年の夏は、やたらとテレビでモーニング娘。を見ていたことを覚えています。 さて、そんな世紀末を舞台とした本作品。 海あり、山ありの田舎町でひと夏を過ごす少年の物語……となるはずが、私は少々変わったプレイをすることになりました。 理由は画面酔いです。 近所の山に登るどころか、神社の参道をウロウロしているだけで寝込むほどに酔いました。 主人公サトル少年の身体能力が高すぎて、わたくしの三半規管が追い付かなかったのです。 はるか昔に遊んだよく似たゲームではパルクール要素が無かったことを思い出し、わたくしは極力ジャンプすらしない生活を始めることになりました。 毎朝欠かさずラジオ体操に参加し、 晩のおかずを献上するため魚釣りに精を出し、 よそ者として怪しまれぬ程度に住民と言葉を交わし、 夕方に迎えがくるまでは徘徊……もとい散歩などしておりました。 好々爺の白昼夢を思わせる日々です。 ですが、そうしている間にも主人公の体力は天井知らずに成長し、恐怖のスイッチを切ったかのような挙動を見せるようになりました。 思い切って2段ジャンプを試してみれば、民家の屋根まで楽々と登れるようになっています。 画面をグルグル回してルートを模索せずとも、体力でゴリ押しできるようになったことでわたくしの画面酔いはかなり軽減されました。 上がった体力は２周目に持ち越し可能なので、三半規管弱めのプレイヤーはじっくり時間をかけるのもアリだと思います。 ほとんどを散策に費やした1か月でしたが、景色や自然の音に癒されることができました。 ぜひ、夏に遊ぶことをおすすめいたします。