Train Simulator: Hamburg-Hanover Route Add-On DLC

港湾都市ハンブルクと見本市の街ハノーバーを結ぶ在来線です。Train Simulator 2014時代に初購入した時に付いた路線の1つで、第一印象は良く感じました。本線区間の最高速度は在来線では早い部類の200km/hで、一部ある曲線では160km/h制限もありますが、ハールブルク以南であれば大方200km/hで走れます。 デフォルトの車両はICE2と101形・294形が運転可能であり、ICE2は高速列車として、101形は都市間旅客列車で、294形は貨車の入換で走るシナリオがあります。本線貨物列車は本来旅客用の101形で代用されています。運転面ではUI上での予告がなく速度制限に入って減点という状況もありますので、信号システムを熟知していない限り「初見プレイで満点」は不可能といえます。 ICE2は動力車が片側にあるタイプの高速列車で、もう一端は動力のない制御客車です。クルーズコントロールによる速度指定が効くので、運転操作は割と取っ付きやすいと思われます。単品アドオンのDB ICE 2 がそのまま付いてくるようで、Munich-Augsburg向けのシナリオも入っていました。 機関車は101形が付いておりますが、本来の都市間高速列車に使われるだけでなく、アドオンでは貨物列車まで牽引していました。デフォルトで貨物用電気機関車があればもっと良かったのですが。保安装置やクルーズコントロールは使えるので運転は容易ですが、音は安っぽいです。入換用はいつもの294形で、ハンブルクの埠頭を行き来するシナリオやハノーファーのフォルクスワーゲン工場に入るシナリオがあります。貨車は重くて急にフルスロットルを入れると空転するので注意しましょう。車輪の空回りによる減点に注意です。 101形でコンテナ列車を牽引するシナリオがあり、このシナリオは複数箇所でICEの通過待ちを行うことになるのですが、以前プレイした際に序盤のマッチェン操車場南方での待避時に通過するICEが高い確率で「車体が表示されない」状態になったことがありました。この路線は最近プレイしていないので近況は分かりませんが、整合性チェックとは関係ない案件と思われ、原因は不明です。 音源はKuju時代からの標準タイプで臨場感はいまいちな上、101形とコンテナ貨車はジョイント音が鳴らず、このうち101形は参照先のミスで「Freightliner Class 66 v2.0」のアドオンから音源が参照されていました。客貨車の転がり音も実感的でなく、客車は異様にうるさく貨車は異様に静かです。ジョイント音の音源もボギー車だろうが2軸車だろうが容赦なく「ガタン」「ゴトン」と2音鳴るタイプで、車外視点では聞こえるのに運転台など車内視点だと音が鳴らない不具合があります。ICEは分岐用のジョイント音が常に鳴っているような状態です。 ハンブルク近郊にはSバーンの路線がありますが、このアドオンでは線路と第三軌条が敷かれているのみで、途中駅のマーカーもなくプレイヤーの運転は考慮されていません。QuickDriveのシナリオを自作するしかなさそうです。ハノーバーSバーンは通常でもQuickDriveで走れますが、車両アドオンは別売りかつ割高です。ハノーバー空港への支線は再現されてますが、こちらもQuickDriveのみで標準収録の一般シナリオはありません。 標準車両や公式シナリオ、信号システム、音の表現には遜色あるものの、ドイツの都市間列車・貨物街道としての基本は抑えており、ドイツ路線の入門におすすめです。ただし公式のシナリオは数が少なく確実に物足りなくなるので、セールを待ってワークショップシナリオで多く使われるアドオンを集めるのが確実です。