Promenade のレビュー

2Dプラットフォーマー。至る所に隠された歯車の欠片を一定数集めると次のエリアが開放される形式。他のゲームで言えばマリオ64やマリオオデッセイが近い。 歯車の欠片はちょっとしたパズルを解いたり、ミニボスを倒したり、NPC相手のレースに勝ったりする等の様々な形で手に入る。結構な分量が用意されているので、全部集めるのはかなり骨が折れそう。 キャラが取れるアクション自体は限られているものの、ゲームが進むにつれて徐々に応用的なギミックが出てきて、それにより同じアクションでも出来るや考えることが増えていく構成になっているのは良くできている。 例えばグラップリングができるのだけど、引っ掛ける先のフックにもバリエーションがあり、それがプラットフォーミング要素になっていることもあればパズル要素になっていることもある。 日本語非対応だが、メニューや地名くらいでしかテキストは出てこないので、言語のハードルはとても低い。 Steam Deckでもサクサク動く。エリア間のロード時間を意識することが殆ど無いくらいには高速。 一方、プラットフォーマーとして見るとキャラの移動性能の低さがかなり気になる。これに起因してストレスに感じるところが山のようにある。 [list] [*]歩く速度は遅く、ジャンプ力もかなり低い。ジャンプ力の低さは「敵を掴んで投げる」形での二段ジャンプや「離れた場所のフックを掴んでからの引き寄せの勢いを利用する」形でのジャンプで補うことになるが、至る所でこの操作を前提としたレベルデザインになっているので、ちょっとした段差を越えるだけでも毎回手間が掛かることを強いられる印象を受ける。 [*]また、タイムアタック系のお題は道中でミスをした場合のリトライが簡単にできない。自力でスタート地点に戻る必要があるが、移動性能の低さから戻ること自体が面倒で、お題によってはスタート地点に引き返せないことすらある。なのでタイトル画面に戻ってセーブデータをリロードするのが一番手っ取り早かったりする(実際リロードは滅茶苦茶早い)。しかし、リロード直後のアニメーションが地味に長いので、何度もリトライしているとテンポを削がれてしまう。 [*]ゲームが進むにつれて次のエリアの開放条件の歯車の数が増えていくので、場合によっては序盤のエリアに戻って探索し直す必要が出てくる。これ自体はこの手のゲームに良くあることなので問題ではないが、エリア間の移動がハブとなるエリアを介する形になっているので、元々の移動性能の低さと相まって手間に感じる。 [*]↓ボタン+投げボタン押しっぱなしでローリングができ、これは歩くよりも横移動速度が速い。当然長距離移動の際には多用することになるのだけど、ローリング中にハブエリアのエレベーターに触れるとエレベーターが作動して下層に落ちてしまう(ローリングの為の↓ボタン押しっぱなし状態でエレベーターが反応する為)。注意していないと余計な距離を移動させられる羽目になる。 [/list] これ以外にも、エリア毎の歯車の欠片の回収状況の確認UIで気になるところが色々ある。 [list] [*]UIが手帳(?)の形になっているのだけど、最初に表紙が表示されるアニメーションが地味に長い。よく使う機能が故に大分テンポが悪く感じてしまう。 [*]そうして表示される表紙にはフレーバー以外の情報が皆無。これなら最初から現在のエリアに対応するページを開いて欲しい。 [*]が、そもそも各エリアに対応するページを入手してからでないとそのエリアの回収状況を確認できない。ページがエリアの入り口近くに配置されているかと言うと必ずしもそうとは限らない。 [/list] ゲームそのものは決して悪くはないが、上記の操作感の悪さに加えてサクサク遊べないと感じる要因が多く、自分はプレイしていて楽しさよりもストレスの方が高くなってしまった。