1000xRESIST Steam統計とチャート

1000xRESIST 全エンド・実績達成後レビューしています この作品はバトルやアクションはなく、パズルゲームでもありません いわゆる、映画のようなゲームです しかし、ゲームだからこその演出・利点が高水準で盛り込まれており、以下のような特徴があるかと思います ・ゲームシステムがテーマや物語に繋がる ・サブテキストが充実している ・画面の絵作り自体がストーリーや心情とリンクしている ・ゲームでしかできない演出が多々ある また、以下のような作品群が好きな人にオススメです ☆古典SF的なクローン、宇宙人の掘り下げが好き ☆キャラクターの心情や作品のテーマは現代の私たちにも繋がっている ☆難解な内容だが2周目をプレイするとすべての意味がわかる 私の中では文句なし圧倒的に好評です 2024年にプレイしたインディーの中でもSIGNALISと並んで1000xRESISTがぶっちぎり圧倒的に最高でした 言ってしまえば SIGNALISをプレイして、あれやこれやと考えるタイプの人にはとてもオススメできます 1000xRESISTの真骨頂はすべての情報が出し切られた後の「事実を受け止めていく」後半ではありますが 前半の何もわからない状態での手探りの神経交信で、断片情報だけを無限に与えられていくゾクゾクするような感覚はかなり貴重であり 全編を通していえば、唯一無二のゲーム体験になることは間違いないです 投稿時点では日本語は字幕対応 ボイスは英語になりますが、特に違和感なくキャラクターの心情や物語に没入でしました 気になっているようであれば是非プレイしてみてください

アジア系が中心となって設立されたヴァンクーバー（カナダ）のスタジオ、Sunset Visitor（斜陽過客）による90年代臭濃厚なごたまぜSFアドベンチャー。2024年度から新設されたThe Indie Game Awardsにて、ARCO、Mouthwashing、Last Time I Saw Youといった錚々たる話題作を降し、ベストナラティブ部門を受賞した。 あらすじをざっくり説明すると、謎の宇宙人がばらまいた病原体のせいで地球人類が絶滅したのだけれど、唯一その病原体に免疫を持っていた少女が生き残り、なんやかんやあって海底のある施設に彼女のクローンたちを集めてコミュニティを作る。そして、ある事件がきっかけでそのコミュニティ内部でクローン同士のもめごとが起こり……といったかんじ。 多少のアクション要素はあるものの、物語主体であとはほぼウォーキングシムみたいなゲームだ。だからストーリーについて語りたいところではあるけれど、これがなかなか苦労する。というのも、物語内でメインとなる時間軸（と視点人物）が2020年代から遠未来までのあいだに三つくらいあり、それらがノンリニアに、錯綜する形でつづられる。さらにパートごとに多様なテーマやプロットやオマージュが盛り込まれていて、「これはこれこれこういうお話のゲームである」と説明しようとすると結構な時間がかかってしまう。 そういうと、とっちらかっていて破綻してそうな雰囲気ゲームにおもわれるかもしれない。だが、ゲーム後半でわりと筋が定まってくると、そうしたとっちらかっていた要素がなぜだか収斂していき、ひとまとまりの体験としてほどよく腑に落ちる感じになっていく。 それがもしかしたら、「ベストナラティブ賞」のゆえんなのかもしれない。 個人的には、2024年は『Mouthwashing』といい、『Alan Wake 2』（発売は23年）といい、「もしかしたらゲームってリニアな語りよりはこういう複層的で語り方のほうが『わかりやすくて自然』なのでは？」とおもわせられる年だった。 まあ、そういう難儀なゲームなので、監督がインタビューなどで影響を公言している作品をならべたほうがよいかもしれない。：ゲームでは『Knetucky Route Zero』,『Gone Home』,『Grim Fandango』, 『NieR:Automata』, 『Signalis』, 『十三機兵防衛圏』、それ以外のメディアでは『スタートレック』シリーズ、今敏の『千年女優』、ウォン・カーウァイの『花様年華』、『エヴァンゲリオン』。 これらのタイトルのいくつかにピンと来る人であれば、プレイをオススメする。 数ある要素（百合好きにもオススメ！）のなかでひとつ特筆したいのは、作品の背景に2019年から20年にかけて起きた香港民主化デモがあることだろうか。 宇宙人パンデミックにより生き残る唯一の少女はカナダに移民してきた香港系の二世なのだが、その両親が民主化デモに参加して国を追われたという設定なのだ。この設定がフレーバー程度ではなく、主要キャラクターのアイデンティティ（アジア系移民の学校生活のくだりは『Butterfly Soap』を想起させた）や物語、ひいては作品全体のテーマにもがっつりかかわってくる。 ディレクターのレミー・シウはもともと舞台芸術家兼作曲家。舞台の方面ではプロジェクションマッピングなどを用いたメディアアートと演劇的パフォーマンスを融合させつつ、「オートメーションとアルゴリズムにより統治」というテーマを追究していたという。 彼自身生まれはカナダだが、香港にルーツを持ち、2015年の5年間を香港で過ごしたこともあるという。スタジオのスタッフのほとんども香港系だとか（ちなみにアーティストは日系）。 そうしたアーティストとしてのバックグランドが『1000xResist』のコアの部分に良い作用を及ぼしている。シウが舞台芸術のキャリアで追求してきたテーマは一部本作にも反映されているし、演出も舞台的・映像的なものが多分に意識されて飽きさせない。特に後半のとある実写映像は「よくある手法」ではあるものの、映っているものがあまりにズルすぎて泣いてしまう。 またこの規模感の作品としてはめずらしく、フルボイス。しかも、その演技がしっとりしており、アニメの影響が濃くなりがちなゲームの演技と味わいが違って、またいい。これは舞台を経験した監督ならではだろう。 カナダはお隣のアメリカ合衆国の陰に隠れがちであるが、移民大国だ。国民に4人は1人は移民であり、G7の国々のなかでは最も高い割合を示している。2023年にはインド系移民の物語を描いた『Venba』が話題となったけれど、一見今現在となんの関係もないSFに見える『1000xResist』にもそうしたカナダの移民文化が反映されているといえる。一方で、最近のカナダ発作品ではカナダの先住民のテーマに扱い、開発主要メンバーも先住民系が多くを占める『Two Falls（Nishu Takuatshina）』などもリリースされている。今後のインディーシーンでもひとつ注目すべき流れかもしれない。

分岐地点でプレイヤーのイデオロギーを問われる秀逸なADV。 キャラクターとしてはなぜかBBが好きでした。ノック・ノック。

期待していたモノと違った感 もし買うならハードカバーゴリゴリの分厚いSF小説を買うつもりで買った方がいいかも 演出や会話が常に冗長、遠回しな発言が多くて物語がなかなか頭に入ってこない それに加えて群像劇で時代や主観の人物を切り替える見せ方をするので、今の主観のキャラの心持ちやキャラクター像を把握する頃には次の登場人物に主観が切り替わるので、毎回1から現状を把握しなきゃいけない 3Dキャラでの移動が面倒で、歩きだと遅いし走りだと早すぎるし旋回性能が悪くて曲がり切れない ストーリーはいいモノなんだと思うけど、ストーリーにのめり込む前に演出やゲーム性の面倒さが勝ってしまった作品