好久不见 - Long Time No See のレビュー

[h1]「あまりに意外な結末を迎える」[/h1] 今夜、学生時代の旧友である8人の男女の同窓会がおこなわれる。 主催者である「王超」の別荘に招かれ、久しぶりの再会を喜ぶ 一同であったが、主人公「余凱傑」とその親友「馬志高」だけは 複雑な心境であった。なぜなら2人の目的は、起業家として成功を 収めた「王超」の財産を盗むため、同窓会に出席したからである。 隙きを見計らって「王超」の寝室に侵入する「余凱傑」。 しかし、金庫を破るまであと一歩という場面で「王超」の妻である 「簡夢」に犯行を目撃されてしまう。「簡夢」は怯えた表情で崩れ 落ちており、「余凱傑」が彼女の視線の先に振り向くと、 そこにはナイフを胸に刺され、息絶えた「王超」の姿が…… はたして、身の潔白を証明し、真犯人を探し出せるのか。 外部との連絡が遮断された別荘で、複雑な人間模様と惨劇を描いた サスペンス・アドベンチャー実写ゲームです。 [h1]良いところ[/h1] ・映像の再生速度の調整。巻き戻しや早送り、スキップが可能。 ・フローチャート機能によって、任意の場面からスタート可能。 ・比較的良心価格な、ちょっと珍しい中国製の全編実写ゲーム。 ・些細な選択が、後に大きな影響を及ぼす展開。 　複雑に入り組んだ人間模様。伏線が張り巡らされたストーリー。 [h1]悪いところ[/h1] ・翻訳に不備があり、アイテムやスマートフォンのメッセージ、 　主人公の独白などは翻訳がないため、理解しづらい。 ・映像のスキップを多用すると、稀に再生ウィンドウがフリーズ 　することがある（セーブして再起動することで回避可能）。 ・特定のBADENDへの到達条件が少しややこしい。 ・謎解き・推理要素は、やや薄め。 　そこに至るまでの過程を楽しむ作品。 [h1]注意点[/h1] ・言語を変更するには、[u]再生ウィンドウ右下にマウスを動かすと 　言語設定のタブが出現します。[/u]オプション画面ではありません。 [h1]総括[/h1] 他の実写ゲームと比べると、なかなか良心的な価格の作品。 エンディングに到達するまで約９０分～１２０分ほどの内容。 ゲーム容量は約５GB。 煩わしい要素（理不尽なBAD直行の選択肢やQTEなど）がなく、 テンポ良く、サクサクと物語が進むため、遊びやすかったです。 選択肢の積み重ねによって、今後の展開が変化していくため、 プレイするごとに新しい発見があり、映像作品・ゲーム性という 2つの側面において及第点に達している作品かと思います。 しかし、あまり大きな分岐が存在しない、ほぼ一本道のシナリオ。 そして、最終推理を総当たりで突破できてしまうのは残念でした。 もう少し複雑な分岐や、特定のBADを迎えないと取得できない 情報を組み込むなど、しっかりと手がかりを入手していなければ 最終推理に挑めないシステムであれば面白かったかなと思います。 本格的なミステリーやロジックを求めているプレイヤーには オススメしませんが、個人的には物語の”オチ”が気に入っており、 価格と内容を考慮したうえでサムズアップとさせていただきます。 （現時点での最安値は-25％OFF、390円） 最終推理は総当たりのゴリ押しをせずに、選択肢を見ないでも 集めた情報から独自の推理を組み立てることが出来れば 物語をより一層深く、楽しめるかと思います。 なお、フローチャート冒頭の前日談は、最後に視聴することを推奨。