CONSCRIPT のレビュー

世界を永久に変えてしまった大戦。 その中でも、最も壮絶な戦いが起きた戦場の一つであるヴェルダンで、弟を探して泥沼を這いずり回るフランス兵のお話。 降り注ぐ砲弾、立ち込める毒ガス、曲がりくねった塹壕、凄惨な接近戦、チリ紙にも等しい命など、第一次世界大戦をこれでもかと表しているゲームでした。 祖国のためと戦わされ、命令に歯向かえば即銃殺。絶望を極めた戦場では、肉体的のみならず精神的に壊れてしまった戦友がそこらじゅうにいます。それは敵のドイツ兵も例外でなく、正気を失い茫然自失だったり、こちらが攻撃し続けた結果、狂って無抵抗になってしまうといった描写は、もう。 殺害した敵兵の遺体を剥ぐと、血濡れの家族写真が出てくるというのは、『西部戦線異状なし』の一場面を思い起こさせました。 しょうしょう面倒な点としてはインベントリの管理やセーブの不自由さがありましたが、最終的には苦に感じませんでした。といっても、このあたりを不快に感じないという方は、おそらく少ないと思います。レトロゲームテイストなので仕方ないね。 あと敵に視認されても部屋移動するだけで解除されるのには笑いました。この仕様にいくら助けられたことか… 希望は微塵も存在しない本作ですが、戦争の恐怖を考えるには最適のゲームだと思います。こんな世の中だからこそ、こういった作品が必要となるのではないでしょうか。 色々と不便なシステムはありますが、最終的な難易度は程よい感じです。とてもおススメできる作品でした。

ヒーロー等ではなく普通の人間が戦場に赴いた時の恐怖表現が非常にうまく かなり雰囲気が出ている。ただその弊害で、全体的に暗く視認性が悪い+障害物が分かりづらく 操作性は良くない。特に3章以降はそれが顕著なためイライラするポイントとなる。 障害物の輪郭が分かるような設定ができれば良かったなと思う。