stikir のレビュー

このゲームを作った過程を表したゲームらしい、つまり日記？ 前作のスプライトを使いまわしたり、 作っているジャンルに飽きたのか、突発的に他のジャンルに移ったり、 予定した製作期間に間に合わなかったり… そういったゲーム制作への倦怠感を脚色なく表しているのがいいと思います。

ゲームを作る前にコーヒーが飲みたくなり、そのコーヒーを淹れるのに必要な水を調達していたらいつのまにか三ヶ月経っている。 私にはその気持ちが痛いほどよくわかる。

色々とシュールな世界観で 簡単なアクションやシューティング、探索などを楽しめる 説明は少ないが、なんとなく察しないと先へすすめなくなる 突如キャラクター消えたバグ起きたりすると最初からになるので オートセーブは欲しかった・・・

前作｢Indecision.｣はプレイ済み。だが今作との関連性は全く無い。 構成は前作と同じような決まった様式による断片の連続になっているものの、前作はゲーム性を無くす事に大きな意味を込めていたのに対し、今作では様々な種類のプリミティブなゲーム性を統一感無くでたらめにばら撒いたようにみえる。 どうみても完成度が低く、遊べる部分に関してはほぼクソゲーと言っていい内容ではあるが、 作者が”This game is about making this game.”と説明している通り、このゲームは個人的なゲーム制作の過程そのものを表現したものであって、ゲームとしての完成度はそもそも重要視していないようである。 ゲーム中のとあるステージが(私にとっては)難しすぎて発狂しそうになったためクリア動画を見ることにしたが、このゲームではプレイ自体が製作過程のメタファーであるため、ゲームの作者が逃げる事はゲームそのものの死を意味するため許されない。 前作が時間さえ浪費すれば誰でもクリア出来るものだったのに対し、今作で進行に対するあからさまな障害を設けたのは、制作における避けられない苦悩の再現だったかもしれない。 私はこのゲームをみると何かいたたまれない気持ちになる。 絵を描いていて先が見えなくなり、何をやっても手につかず焦りだけが残る、いわゆるスランプ状態のときに、やけくそ気味に描きなぐったクロッキー帳を見返したときのような、暗く重い気分と同時に、そうではない今の自分への安堵感と違和感。 私はつらくなって逃げたままだが、この作者はどうだったろうか。今作を形としては出したものの、その出来に満足しているのだろうか。いつもは作者と作品とは分けてみるようにしているが、今作はテーマが制作そのものだけに、あまりに近すぎて同一化の引力が強すぎるのだ。 ゲームは終わりその制作も終わる。作者は苦悩の迷路を抜け、点は線としてつながるが、その先に次の作品があるかどうかは不明である。今の私のように、やらなければ次は無いのだ。

主人公はこのゲームの製作者で、隣人にうるさいやつが住んでいて、 ゲームを作り始める前にコーヒーが飲みたいが、水がないので汲みに出かける ということ以外は一切が意味不明なゲーム。 作中では横スクロールアクション、シューティング、パズルなど 様々なジャンルのミニゲームが登場し、他作品のオマージュもふんだんに盛り込まれています。 おそらくは趣味でコツコツ作ったものをつなぎ合わせたのだろうという印象を受けました。 私はこの製作者のシュールさが好きで購入したので満足しましたが、 それが目的でない場合はただのオムニバス作品でしかないので注意してください。 2019.10.31現在、ストーリーは全て英文で語られます。 長い文章はありませんでしたし、難しい文でもありませんでした。 全体で30センテンス程度だと思います。 プレイ時間は40分程度、リプレイ性はありません。 定価で購入しましたが満足です。

前作も好きだったので本作も購入。 前作同様、オムニバス形式で組み合わせながら、ストーリーを作り出しているタイプ。 しかし、本作は完成度と満足度がかなり高かった。(勿論前作も良い) 気づいた時には「やられた！」という気持ちになり、とても高揚した。 短くてスッキリとした作品。