Goblin's Shop のレビュー

スマフォゲームからの移植だからでしょうか。ところどころ、ｐｃ向けにＵＩを最適化されていないな、と感じることがありました。内容について言えば、とにかくお金が貯まるのが遅すぎて、時間だけがかかります。しかも、仲間に能力を付与させるのも「売買」を通してなので面倒くさいです。従業員三人雇える４５レベルまでやりましたが、先に新たな展開が見えないので、さすがにもうやめます。最初はそれなりに新しい要素を開放していくのがまあ楽しかったのですが…（途中からは、「面倒くささを低減させるために、レベル上げしているのではないか」という感じがしてきました）。少なくとも、定価の価値があるとは私は感じませんでした。

スマホゲーっぽい雰囲気の作品ですが、チュートリアルはしっかりしています。ただしアイテムを入手するための探索に出ても、どうやって無事に帰るかなどが難しいです。飽きっぽい人にはお勧めできないかも。

『悪人に休息なし！人間とモンスターの戦いを裏で糸引く、少年ゴブリン・シミュレーター』 ※実は最近のアップデートで日本語が導入されたので、ついでのようにレビュー。 ある日いきなり、人間の兵士たちに襲われたゴブリンの少年。ここで「修行して強くなって、見返してやろう！」とは考えず、「自分で作った装備品を他のモンスターに売って、代わりに人間と戦ってもらおう。金儲けもできるし、一石二鳥だぞ」とひらめく彼に、軍需産業の黒幕の素質を見出した方は、是非このゲームをプレイして欲しい。 【良い点】 ゲーム内容は、「装備品を作って売る」→「一部の客をVIPというパーティーメンバーに指定して、人間狩りをさせながら素材を集める」→「集めた素材で新たな装備を作り、収益で店をアップグレード」→「さらに強い人間を狩りに行く」の繰り返し。 最初のうちはすんなり進むので、「自分が作った武器で、仲間のみんなが人間どもを細切れにしてくれるのは幸せだなぁ」と、お料理の楽しさに目覚めた新妻の気分に浸ることができるだろう。 しかし人間側もどんどん強くなっていくので、いずれはゴリ押しも通用しなくなる。そこからは、パーティー編成や装備品を吟味することを通して、店舗経営とハクスラの面白さを同時に体験できる。 集めた素材を用い、より高性能なアイテムを狙って、商品クラフトという名目のセルフガチャを回しまくっているだけで、大体楽しく過ごせる。店に来るようになるモンスターも、種族、スキルともに多様で、パーティー編成の自由度が高い。 【悪い点】 不毛な争いを煽り立てる一方で、自分の店だけは着実に成長させていくこの卑劣漢だが、社会にはびこる彼のようなクズが良心の呵責に苛まれない理由も、このゲームをプレイすればおのずと理解できるようになる。 毎日のように装備をクラフトし、接客・販売し、様々な依頼イベントや、デイリーイベントをこなし、パーティーの装備を点検し、店のレイアウトを再考し、万引き犯を締め上げ、素材を集め...と働きづくめになるため、些細な倫理観にこだわっている暇はない。従業員を複数雇えるようになるまでは、牛丼屋のワンオペさながらの忙しさを味わうことになるだろう。 パーティー装備の調整に追われていると、店舗経営が雑になって店の評判ステータスが下がり、逆に店舗の増改築に注力していると、パーティーをどういう方針で強化するつもりだったのか失念してしまう。「できることが多い」というより、「やらねばならないことが多い」ゲームだ。メモ帳に「やることリスト」をまとめながらプレイすることをおすすめする。 当方は敵の強さに阻まれて、(恐らく)序盤の終わり辺りでパーティー編成の見直しを迫られているところ。 とはいえ、最後はこの悪徳ゴブリン少年が、札束風呂で一人高笑いするハッピーエンドになることは容易に想像できるので、気長にプレイしていこうと思う。