The Ultra Code のレビュー

[b]ステートマシンに萌えろ！[/b] [h1]余計な要素が足を引っ張っているがパズルは面白い[/h1] 軽い気持ちでやり始めたらハマりました。面白いです、620円の価値はあります。ただし不満点あり。日本語はないです。 ステートマシン(有限オートマトン)の状態遷移図をであそぶゲームです。ステートマシンへの理解度が試されるよい内容。問題もさほど難しくなく、いい頭の運動になります。一方で物足りなさも感じるので、複雑な問題や01以外に拡張したエクストラレベルが欲しいところ。 ステートマシンって何？って方にも刺激的な内容だと思います。 [h1]どんなパズル？[/h1] ノードを置いていき、ノードどうしを1と0のついた矢印で繋いでいきます。再生を押すと暗号文(1と0の羅列)が送られてくるんですが、ノードに到着するごとに1文字ずつ判定して、1ならこっち、0ならあっち、と分岐します。 暗号文をすべて読み取った時点で到着したノードに設定してある Accepting(承認) と Rejecting(拒否) が暗号文の合否判定となります。すべての暗号文に対して正しい判定をするように組みましょう、というゲームです。 [h1]ストーリー[/h1] 第二次世界大戦時のドイツの暗号機"エニグマ"と、その解読を目的にイギリスの"ブレッチレー・パーク"に集められた人々、という暗号解読の花形とも言える内容が題材となっています。プレイヤーはその一員、William Taylor (架空の人物)となり暗号解読に参加します。暗号を解読して集めたINTELを作戦につぎ込み、戦争を勝利へと導きましょう！あのアラン・チューリングも出てきます。 でもパズル自体にはあまり関係ないです。読み飛ばしても大丈夫。 [h1]不満点[/h1] 内容自体はおもしろいのですが、パズル本体以外のところに不満点が結構あります。 ・テキストスキップがない ・お金(INTEL)のマネジメントいう要素がいらない ・前の問題に戻れない ・全問解かないとフリープレイが解禁されない ・フリープレイの機能不足(最低手数の表示やクリア済みのチェックがない) プレイ中、ボイスアクトとかマルチエンディングとか凝ったストーリー要素はいらないから素直にパズルをやらせてくれと叫びたくなりました。 なお、解くのに必要な最低数のノードは与えられるので、INTELがなくなっても一応詰みではないです。 [h1]さいごに[/h1] 「Finite State Machine Designer」とかで調べれば同じような図は作れるのですが、パズルとして問題が用意されていて、データが実際に流れている様子がわかるというのがこのゲームのミソです。ありそうで意外となかったんじゃないでしょうか。楽しいです。 ストーリーが気になったという方には映画「イミテーション・ゲーム」や、サイモン・シンの書籍「暗号解読」などもおすすめです。