Lingering Fragrance のレビュー

橘子社さんの作品が大好きで、曇花、夢末、茸雪に続く最新作「余香」（英語名：Lingering Fragrance）をプレイしました！ 3つの異なる視点から描かれるストーリーに、もう夢中になっちゃいました！ ※ネタバレ注意です！※ [h3]AIが支配する世界[/h3] 物語の舞台はAIが発展して、生活のあらゆる面で当たり前になった世界 18歳になると高等教育を受けるために脳を強化しないといけないんだけど、その代わりに過去の記憶のほとんどを失ってしまうんです [h3]一周目: 切ない恋の物語[/h3] 主人公の「私」と余香は高校生のカップル。卒業前に2か月間バイトして貯めたお金で、思い出作りにリゾート地へ旅行するんです そこでは博物館でしか見たことのない鳥や、自然のままの果物、サーフィンができる温泉など、特別な体験をするの そして「領袖」の誕生日に打ち上げられる花火の下、お互いの気持ちを確かめ合う二人 でも、彼らはそれぞれの大学に進学するために駅で別れ、脳の強化を受けて記憶を失ってしまうんです... 40年後、定年退職を迎えた「私」はわずかな年金でかつて訪れたリゾート地を訪れます 初めて来たはずなのに、なぜか懐かしい気持ちが込み上げてくる「私」 高台に登り、花火を見上げると、彼女の姿が重なって見えました 涙が溢れ出すけれど、それが誰のためなのか分からない...切ないですよね [h3]二周目: 愛のために自由を選ぶ[/h3] 二周目の「私」は余香への想いを貫いて、大学進学と脳の強化を拒否します。その結果、「無産者」となり、ゴミ捨て場で生活することに そこには生きる屍のような人々がいますが、彼らは政府に魂の自由を奪われることを拒否した人たちでした 数十年後、自分の死期が近いことを悟った「私」は、汚水にまみれながらリゾート地を目指します オフシーズンで警備が手薄なこともあり、小さな女の子の助けを借りて、再び高台に辿り着きます 余香の顔はもう思い出せないけれど、花火を見た瞬間、「私」は彼女がいつも後ろから抱きしめてくれた理由を理解します それは、自分が悲しそうな顔を見せないようにするためだったんですね そして「私」は力尽き、高台で永遠の眠りにつきました [h3]三周目: 全ては仕組まれたテスト[/h3] 三周目は一周目と同じように始まります でも、今回は「私」自身が作家で、一周目の物語は自分が書いた作品だったんです 政府はこの作品を、高校生が脳の強化を受けるかどうかの選別ツールとして利用していました。余香を忘れたくないと思った学生は「無産者」となり、ゴミ捨て場で生きることを選ぶんです そして三周目で明らかになるのは、すべてが上層部によるテストだったということ 二周目の主人公を助けた少女も、実は政府高官の亡くなった娘の代わりとして作られた存在でした 「私」は「製品」を選別する「製品」であったため、感情を与えられていました その感情によって生まれた「好き」という気持ちは許されるものではありませんでした 特務に捕らえられた「私」は、それでも「人を好きになることは私の自由だ」と言い放ちます [h3]感想: ユートピアの裏側にあるもの[/h3] 3つの物語が最後に1つに繋がる構成が素晴らしく、それぞれの視点から同じストーリーを追体験できるのが新鮮でした そして、ゲームの中で描かれたユートピア社会が、実は管理されたディストピアであり、唯一の真実であるという皮肉 [b]愛と自由の尊さ[/b] ゲーム内の「私」が主張した「人を好きになることは私の自由だ」という言葉は、私も強く共感しました これは「茸雪」にも通じるテーマですよね このゲームは、愛と自由の大切さを改めて考えさせてくれる作品でした ぜひ多くの人にプレイしてもらいたいです！ 我超喜欢橘子社的作品，继《昙花》、《梦末》、《茸雪》之后，我又玩了他们的最新作《余香》！三个不同视角展开的故事，让我完全沉浸其中！ ※剧透警告！※ AI 掌控的世界 故事发生在一个 AI 高度发达，渗透到生活方方面面的世界。人们在 18 岁高中毕业后，需要接受高等教育，而高等教育的内容非常丰富，必须进行大脑强化，代价则是失去大部分过往的记忆。 第一周目：悲伤的恋曲 主人公“我”和余香是一对高中生情侣。毕业前，他们用两个月打工攒下的钱，去了一趟度假村，希望留下难忘的回忆。在那里，他们看到了只在博物馆里见过的鸟类、纯天然无污染的水果，以及可以冲浪的温泉。在“领袖”生日那天，他们在高塔上，看着绚烂的烟花，互相倾诉着爱意。然而，最终他们还是在车站分别，前往各自的大学。和大多数人一样，他们经历了大脑升级，失去了记忆。 40 年后，“我”光荣退休，拿着微薄的养老金，来到了曾经的那个度假村。明明是第一次来，却有一种莫名的熟悉感。“我”爬上高塔，看着烟花，仿佛看到了她的身影。“我”不知不觉流下了眼泪，却不知道为了谁。 第二周目：为爱选择自由 第二周目的“我”面对对余香的感情，毅然决然地放弃了大学和大脑强化。于是，“我”变成了“无产者”，没有高等教育，找不到工作，只能在垃圾堆里寻找生计。“我”不想忘记余香，所以选择在度假村下面的垃圾场生活。那里的人们如同行尸走肉，但他们都不愿意为了政府放弃灵魂的自由，成为没有灵魂的螺丝钉。几十年过去了，“我”也意识到自己时日无多，于是“我”爬上排污管，忍受着污水的洗礼，爬上了度假村。幸好是淡季，保安没有发现“我”。在一个小女孩的帮助下，“我”再次来到了高塔。“我”似乎已经记不清余香的脸了，但看到那烟火，“我”才慢慢明白余香为什么总是喜欢从背后抱着“我”——因为那样“我”就看不见她悲伤的样子。“我”的身体早已支撑不住，“我”永远地倒在了高塔上。 第三周目：一切都是精心设计的测试 第三周目的开头和第一周目一样，同样的余香，同样的度假村，连说的话都一样。但不同的是，“我”是一名作家，第一周目讲述的，正是“我”笔下的故事。“我”的作品被政府用作筛选高中毕业生是否接受大脑升级的工具。他们在毕业后都会接触到这段剧情，如果他们不想忘记余香，就会成为“无产者”，生活在垃圾堆里。 第三周目的出现告诉了玩家，这一切都是上层人士的测试。而帮助了第二周目男主角的小女孩，也出现了，原来她是某个高官去世女儿的替代品。因为“我”是负责筛选“产品”的产品，所以“我”被赋予了一些感情，也正是因为这些感情，“我”产生了“喜欢”，这是不被允许的。面对特务的抓捕，“我”淡淡地说“喜欢一个人，是我的自由”。 感想：乌托邦背后的真相 三个故事在结尾完美地串成了一条线，不同的视角，相同的故事，唯一真实的是，游戏中乌托邦式的社会其实是一个被操控的 dystopia。游戏中的“我”坚持“喜欢一个人是我的自由”，这也是我认同的，这在《茸雪》中也有类似的观点。 这款游戏让我重新思考了爱与自由的珍贵。推荐给大家！