Star Merchant のレビュー

貨物・乗客を運ぶ宇宙船船長の立場で、規定の金額までお金を稼ぐターンベースのマネジメントゲームです。 簡単にシステムを紹介しますと… 最初に4種類の宇宙船から好きなのを選び、目標金額を設定してスタートです 宇宙船のパラメータには、貨物容量、客室定員、武器の攻撃力、船体耐久度、燃料タンク容量などがありますが、交易で稼ぐのが主な収入源になりますので、貨物容量が大きいほど効率が良いと思います ゲームがスタートすると10個の惑星が表示された画面になります、ここで移動目標の惑星を適当に選んでクリックすると、イベント判定をはさんで惑星画面に移動します 惑星では交易所、船体加工所、証券取引所、銀行、造船所、首相官邸（？）の6つの主要施設と、燃料補給などの4つのサブコマンドがあり、やることを全部やったら別の惑星に移動する…という繰り返しで進んでいきます 運が良ければトレーディングカード待ちの時間でクリアできるでしょう で、評価ですけど…結論から言えば、残念ながらおすすめできるような面白いゲームではありません。経済がテーマのゲームではありますが、経済モデルと呼べるようなものは実装されておらず、商品の相場も旅客の運賃も株も預金金利も、基本的に全部ランダムです 敵対勢力はいわゆる宇宙海賊ですが、それなりに準備していればほとんど負けることはありません。仮に負けても積荷や資金を奪われるだけですけど、ときどき『つうこんのいちげき！あなたは死にました』的なサドンデスもありますので、なるべく事前に懐柔して会敵確率を下げておくのが賢明でしょう 他にも惑星間移動のときには各種ランダムイベントが発生しますが、たいていは資金が若干増える程度でゲームの面白さに寄与しているかどうかは微妙ですね… 経営や管理を楽しむというより、運頼みのテキストアドベンチャーを淡々とこなしていくイメージで、戦略性や奥深さといった要素を感じ取ることができませんでした あと、Windows7環境で動かす場合はなるべく他のウィンドウを閉じて、単独で実行することをおすすめします。画面が1024ｘ768のフルスクリーン固定なのは良いのですが解像度切り替えの処理が変で、うっかりゲーム中にAlt+Tabなんかを使ってしまうとウィンドウサイズがぐちゃぐちゃになって後始末が面倒になるかもしれません …以下全くの余談です [spoiler]このジャンルで私が最初にプレイしたのは、たしか1980年頃のASCII誌に掲載されていた、PC8001用の「トレードトレック」というBASICゲームでした 古典的なスタートレックゲームに通商要素を入れた感じで、クリアするというよりどれだけ長くサバイバルできるかが目標のような、難易度の高さでしたが…そちらでは航行中にパトロールの臨検イベントがあり、過積載で罰金を取られたり、検査官にワイロを送って見逃してもらったりという、当時としてはなかなかの遊び心を盛り込んだイベントもあって面白かったように記憶しています[/spoiler]