Redneck Rampage Rides Again のレビュー

「Redneck Rampage」でエイリアンの女王ヴィクセンを倒してアーカンソーの危機を救い、「Suckin' Grits on Route 66」でルート66を爆走しながらエイリアン軍団を皆殺しにした主人公レナードとその弟バッバ。 エイリアンからちゃっかり巨大UFOを強奪した二人はそれに乗って故郷ヒックストンへ帰ろうとするが、操作ミスでバッバが小型UFOに乗ったまま地表へと墜落。それを追ったレナードも飲酒運転で砂漠のド真ん中へと不時着してしまう。 レナードが辿り着いた砂漠のド真ん中にある米軍施設「エリア69」では、エイリアンの捕獲研究中に収容違反が発生。基地はクローン人間たちによって占拠され、再び侵略が開始されようとしていた。 武装バイクを手に入れたレナードは遭難したバッバと共に、灼熱の砂漠や籠城中のカルト教団アジト、薄汚い沼地、遊覧船、レース場といった各地に潜むエイリアン軍団を皆殺しにしながら故郷ヒックストンへと向かう。 Redneck Rampageの基本システムはそのままに、大幅にレベルデザインの改善が図られたRedneck Rampageシリーズ第3作。発売は「Half-Life」と同じく1998年と明らかにクオリティが年代に追い付いていないが、FPSとしての最終作ということもありRnRシリーズ隋一の作りこみを誇る作品となっている。 武装は特に変化はなく、新たに不規則に動くニワトリを括りつけたダイナマイトクロスボウが追加された程度。しかしこれとは別に事故ると痛いが高い火力と速度を持つ武装バイクと、陸地も走れる迫撃砲を積んだスワンプボートという二種類の乗り物が登場している。また、敵勢力には新たにチアリーダーやバイカー、クソデカげっ歯類やその親玉、巨大エイリアンの強化体などいくつかのキャラが新登場。新たなキャラクターたちと多彩な戦闘を繰り広げていく、バラエティ豊かな戦闘が楽しめる。 初代RnRでは殺風景で理不尽だったレベルデザインも順当に進化し、ユーモア豊富な作りこみと適度な親切さを持つ面白みのある内容に。エリア69で生物研究施設を荒したり、ボートで沼地に墜落した旅客機を捜して遺品を漁ったり、ミシシッピ川で遊覧船を爆破沈没させて脱出したり、バイクレースに参加して敵バイカーを血祭りに上げたり、エル〇ィス記念館を襲撃して墓を暴き、遺体から衣装を剥ぎ取ってエ〇ヴィスごっこをしたりとBuild engineゲーらしいおもしろロケーションが大幅に増加している。 終盤で一部鍵の隠し方やスイッチの効果が分かりづらかったり、バイクやボートの操作感がだいぶぎこちなかったり、エンディングが相変わらず簡素だったりと相変わらず完成度が高いとは言えない部分も多いが、豊富に詰め込まれたバラエティ豊かな展開はプレイしていてついつい先が気になってしまうワクワク感を生み出している。 前2作の苦行さに辟易した人でも、ちょっと触ってみて欲しい意外と面白いゲームだ。