EVEREST VR™ のレビュー

プレイ時間が短い上に、肝心の演出がダメすぎて山を登ってますって感覚がほとんどない。 ピッケルで壁面を登っているときなど、ところどころに良いところもあるが基本的にはダメ。 絵はそこそこ奇麗だけど「その場にいる」雰囲気とか「エベレストの壮大さ」とか「ここ落ちたらどうなるんだろう」っていう恐怖とか、そういうものはほとんど感じられない。 VR初期のゲームとしてはそんなもんだろうという気がしなくもないが、もう少しなんとかして欲しかったところ。 正直、The Labで山頂からの風景を眺めているだけのほうが楽しいです（タダだし）。

まず最初に注意すべき点として、この作品にゲーム性はゼロです。 Google Earth VRをエベレストに特化させ、細部まで作り込んだシミュレーターである、と思うとよいでしょう。 その上で、登山が好きで山頂からの眺めに感動を覚える、エベレスト登頂に憧れている、年齢的に高山に登るのは難しいが登山の感動を忘れられない、という方には掛け値なしにおすすめできます。私は中学生の時にワンダーフォーゲル部だった程度の登山経験しかない人間ですが、あらゆるシーンで息をのむエベレストの壮大でかつ過酷な場面に心を打たれました。VRはおろか、パソコンすら普段使わないような登山を趣味とする同僚数人にも体験させてみましたが、歓声を上げて感動する人、まるで高所で酸素を渇望するように大きく深呼吸を繰り返す人、壮大な景色に呆然とただ立ち尽くす人、さまざまな反応で大絶賛をしていました。 強いて難を言えば、シーンごとのムービーをスキップできなかったり、ローツェフェイスでのハプニングが起きるまでが冗長だったり、一方でヒラリーステップの見せ場が淡白だったりと、演出やUX面で改善の余地は感じます。ですが、エベレストを体験するという目的においては、（少なくとも自分にとっては）どうでもいいことです。 大事なことなのでもう一度いいますが、これはゲームではありません。そういう作品である、ということをよくご理解の上で、購入を強くおすすめします。

息をのむ程美しい景色とリアルで恐ろしい登山方法、キャンプで寝るときに本当に横になる必要があるのは面白かった。 エベレストの景色を見てみたい人にはオススメできるだろう。 だが如何せん遊べる時間が短い。チュートリアルから最後まで景色をじっくり楽しみながらプレイしても1時間程度だ。 それ以外に不満はないのだが、このボリュームにしては正直値段が高い。 それでも景色を見てみたい！ＶＲで登山してみたい！という人には間違いなくオススメできるし、値段を見て躊躇するようならやめておくべきだろう。 私はこのゲームはとても楽しんだが、ほぼリプレイ性がなくしかも値段が高いので多少残念な気持ちはあるが、それでも買ってよかったと思える作品ではあった。