Shadowed: The Demon Castle of Ooe のレビュー

[h1]圧倒的に隠密重点。伝統的ローグライクスニーキングミッション[/h1] 三種類の忍者(浪人、モンク、陰陽師は未実装)から一人を選び、大江山に復活した酒呑童子を倒すため単身城に潜入する。日本語対応予定だが今のところ英語のみ。 方向や感覚による感知システム、倒さなくても敵から経験値を獲得できる、行動の程度によって疲労が蓄積していく等の仕様から隠密の重要性が高く、従来のローグライクとは異なったプレイ感が魅力の作品。 有名どころからマイナーまで日本各地の様々な妖怪や精霊が登場し、ちょっとした解説も用意されているため読み物としても楽しめる。 [b]隠密[/b] 敵には視覚、聴覚、嗅覚の感知システムがあり、異常を察知すると警戒状態に入り確認に向かう。 矢印マークは現在の向き(視線)を示し、視界に入ったキャラクターを目視する。視界を避けて移動する、隠密度(隠れる、草むらに入るなどで増加)を高め発見される可能性を下げることで対処可能。 こちらに気付いていない敵を攻撃すると、無警戒ならスニークアタック、警戒中ならアンブッシュが発動。武器の性質にもよるが通常より遥かに大きなダメージを与え、悲鳴や断末魔で他の敵が寄ってくる可能性も抑えられる。 視界の外から近付き、ボーナスが付く側面や背後から不意を突いて素早く仕留めるというのが単独の敵に対する基本的な立ち回り。 [b]経験値[/b] フロアを移動するとキャラクターが経験値を獲得。敵への対処によって倍率が変わる。警戒させず回避した(1.5)、警戒されたが回避した(1.2)、倒した(1)、発見され倒してもいない(0.2)、出会っていない(0)。 戦闘による消耗がなく経験値まで増える回避のメリットが多いようにも感じられるが、敵の索敵能力はそんなに甘く無く、腹を括って戦わざるを得ない状況も多々発生する。 加えて本作にはアイテムを所持する敵が多く存在し、回避するとそれらを倒して奪い取れず経験値よりも価値があったかもしれないリソースを見逃すことになる。 [b]疲労[/b] 行動や技能、忍術の使用によって疲労が蓄積する。最大に達するとその場で昏倒し10ターン以上無防備になり、(まだ生きていれば)疲労がいくらか解消され、自然治癒しない重大なデバフを受ける。 疲労は食べ物を使用したり、3フロア毎配置される温泉に浸かると回復する。安定した回復手段が無いため、プレイ中は出来るだけ疲労を溜めない立ち回りを心掛ける必要がある。 [b]技能、忍術[/b] 刀で衝撃波を放つ遠隔攻撃、炎を吹きだす属性攻撃、仲間を呼び出す召喚など、戦略の幅が拡がる能力。巻物を使用して習得する。 コストとして疲労が蓄積し、連発するとその量も増えていくがどれも強力で、状況を選べばただ戦うより結果的に消耗を抑えられる。 [b]キャラクタービルド[/b] レベルアップで得たポイントを使ってキャラクターを成長させる。 各能力の役割は大まかに、STRが防御力と武器の扱い(重量未満だとペナルティ)。AGIが近接と投擲の強化、回避率。PREが命中とクリティカル率、戦闘行為による疲労の軽減。SPIが忍術関連(性能向上、疲労コスト軽減)。CUNが状態異常、罠、隠密攻撃の強化。HPが最大体力。FATが疲労の上限と所持重量。 Perkはキャラクターに様々な特殊能力を付与する要素。各クラスが不得意な(消費ポイントが多い)ステータスをあえて高めると選べる強力なPerkも存在する。 [b]豆知識[/b] 忍者はQuickstep(ターン消費無しで一歩移動)を初期習得している。20ターンのクールダウンが発生するものの隠密する上で有用な技能。 一部の敵はアイテムを渡して機嫌を取り、敵意を失わせたり仲間に引き込める。該当する敵は情報欄で好みのアイテムが記述されている。 炎で敵を倒すと所持していたアイテムが破壊される可能性がある。 悪事(物を盗む、敵意のない生物を傷付ける)を働いたり、肉を食べるとキャラクターの魂が穢れていく。進行すると神聖な存在が敵対化し、穢れきるとゲームオーバーになるが、一部要素は穢れから恩恵を受けられる。