极简塔防 - Minimalist Tower Defense のレビュー

「圧倒的に好評」だったので買ってみたが、正直私には微妙だった。 サンプル画像からもわかる通り、迷路を作って敵を誘導するタイプのTDではなく、敵は全方位から押し寄せてくるのでバリケードを作って足止めして迎え撃つタイプのTD。物量で押してくる大量の敵に対して、こちらも大量のタワーを建てて物量で押し返す。 これといって真新しいシステムはなく、かなりシンプルなゲーム性。 強いて特徴をいうなら、タワーのアップグレードには２ルートあり、例えば一番基本的な弓矢タワーであれば「射程と火力アップ」か「周囲のタワーをバフ」のどちらかのスキルしか取れない、というふうな取捨選択要素があることか。（そこまで珍しいシステムではないが） あと、タワーの種類は割と豊富で、安価な代わりに攻撃すれば攻撃するほど自傷ダメージを受けて自壊していくというちょっと珍しいタワーもある。 他にも細かなこまごまとしたシステムはいくつかあるが（例えば、ゴールド産出系のタワーは鉱床の上でないと建てられない、とか）、ゲーム性をがらりと変えるものではない。本作は本当にシンプルなTDであり、斬新さは感じなかった。 以下、欠点。 ・前述のとおり迷路式ではなくバリケード式のTDなので、人によっては好みではないと思う。 ・ステージクリアで手に入るポイントでタワーを強化する・・・みたいな恒久的アップグレードは一切ない。プレイヤー側の強さは最初から最後までずっと同じなので、代わり映えしない。 ・タワーを建てれる場所はかなり限定的。マップの８割は山や荒れ地に覆われているが、山や荒れ地にはタワーはおけないので、マップにぽつんと点在するごく限られた平地にタワーを建てて敵を迎え撃つことになる。 ・ステージによっては敵ルートの道幅が広いので、ルートの片側にタワーを置いただけでは道全体をカバーすることはできないため、敵ルートの左右に並べないと敵を撃破できない。 ・一度タワーを建てると、しばらく時間を置かないと次のタワーを建てられない（連続で一気には立てられない）。タワーを大量に並べるゲームバランスになっている本作では、このシステムはかなりテンポが悪くなる。 ・ステージを進めると、敵がタワーを凍結させたりしてくるので、タワーを解凍するタワーが必要になったりと、ちょっと面倒が増える。 ・UIの表示を見る限りだと、どうやらステージは１００ステージ以上あるっぽい？　その代わりに各ステージは非常に短く、１０分以内にクリアできる。 本作に高評価をしている人はおそらく、「大量の敵を大量のタワーで迎撃するのがおもしろい」と感じて評価しているのかもしれないが、ゲームの作りがシンプル過ぎて、本当に大量にタワーを並べるだけなので、私には単調過ぎてつまらなかった。