Go For A Punch! Saki Sanobashi のレビュー

四人の学生が廃校のトイレに閉じ込められてしまいます。ドアは施錠され、希望にしがみつくか、死に立ち向かう以外に道はありません。
アプリID2574840
アプリの種類GAME
開発者
出版社 Solsticend
カテゴリー シングルプレイヤー
ジャンル カジュアル, インディー, アクション, アドベンチャー
発売日14 9月, 2023
プラットフォーム Windows, Linux
対応言語 English, Simplified Chinese, Spanish - Spain, Portuguese - Portugal, Portuguese - Brazil, Spanish - Latin America, Japanese

Go For A Punch! Saki Sanobashi
1 総評
1 ポジティブなレビュー
0 否定的レビュー
否定的 スコア

Go For A Punch! Saki Sanobashi は合計 1 件のレビューを獲得しており、そのうち 1 件が好評、0 件が不評です。総合スコアは「否定的」です。

最新の Steam レビュー

このセクションでは、{name} の最新 10 件の Steam レビューを表示し、さまざまなプレイヤーの体験や感想を紹介します。各レビューの概要には、総プレイ時間、肯定的・否定的な反応の数が含まれており、コミュニティのフィードバックを明確に示しています。

プレイ時間: 34 分
[h2] 概要 [/h2] 一部で有名な「昔見た奇妙なアニメ」にまつわるネット都市伝説“Go for a Punch”別名“Saki Sanobashi”を題材に採ったショートノベル作品。 幻のアニメをビジュアルノベル形式で再現した……と同時に、都市伝説をアレンジして独自の物語として完成させた一種の二次創作作品になっている。 (都市伝説について、日本語ではブログ「それから三日前」に詳しいので一読をお薦めしたい。  [url=https://daikondaikon.blog.jp/archives/12222086.html] 幻の都市伝説アニメ「さきさのばし」の謎に迫る [/url]) [h2] ゲーム内容 [/h2] ゲームは選択肢(場所移動)が多少あるものの一本道で、謎解きやアクション性は無いシンプルなノベルだ。30分程度でエンディングに到達するだろう。 ほぼ全てのテキストは会話文であり、モノローグや地の文は一部の状況説明にとどまるため、比較的テンポの良い軽い読み味となっている。 いわゆる紙芝居式のノベルではあるが、画面効果演出は凝っていて古めかしさはさほど感じさせない。 押しつけがましくない静かなBGMは、ありきたりにも感じたが内容にマッチしている。「突然声が」式のジャンプスケア演出がまれにあるので、苦手な人は注意すべきだろうか? 物語は少女たちがある理由から人気の無い公衆トイレに閉じ込められ、数日のうちに一人また一人と彼女たちなりの理由から自殺していく……という奇妙で暗いものだ。 そこに叙情的なものを見ることもできるし、シチュエーション・ホラーとして読むこともできるだろう(誤解なきよう書くと百合描写はないし、超常的なものも登場しない)。 全体の印象は淡々としており、サバイバル的なハラハラや恐怖感からは遠く、親しみやすいとも言えるし肩透かしに感じるプレイヤーもいるかもしれない。 もっとも自殺が大きなテーマの作品ではあり、自ら死を選択する場面や、死について考えさせられる場面もあり(必ずしもそれらをポジティブに描いている訳では無いとしても)、プレイヤーは自身の心の健康と相談してから遊ぶべきではあるだろう。自殺を考えたりそれが選択肢に挙がるような状況にあるプレイヤーは、このゲームよりももっと適切なサポートを選ぶべきだ。 [h2] 都市伝説からの変更点 [/h2] 物語は都市伝説からある程度アレンジされている。 スクリーンショットを見ても分かる通り、登場人物は4人しかいないし、全員服を着ている(レーティング上無理もないが)。 特に重要なのは彼女たちが集団自殺サークルという点で、そのため都市伝説の「極限状態に追い詰められ苦しみの末、止むにやまれず自死を選ぶ」という内容とは異なり、ゲームは「この際だから自殺する」といったような妙にせいせいしたイメージで描かれている。 また都市伝説ではいわゆるグロ、リョナ的イメージが強調されていたが、本作では残酷描写から一歩引いて淡々と、比較的クリーンに描かれている。たとえば死体を画面の端に小さく映す、傷口や表情を描写しない等……(もっとも流血描写等はあり、誰にでもおすすめという訳ではない)。 こうした改変を嫌うファンはいるだろうが、「くどさ」を排除したと言うべきか、個人的には短編作品として親しみやすくなったと感じた。 それから(ゲーム説明にも書かれている事なので)ネタバレ要素についても触れるが、このゲームでは都市伝説とは違って[spoiler]ひとひねりある「オチ」を用意している。 この奇妙なシチュエーションを物語として説明し完結させるための結末、また自殺をポジティブに描かないための結末ではあるが、都市伝説がまったく暗示しない結末でもあり、[/spoiler]ここは賛否両論あるところだろう。 アートスタイルは都市伝説から大きく離れて、一種グロテスクかつファニーに描かれている。 “Go for a Punch”といえば日本アニメというのが重要な特徴であり、あまりデリカシーのある改変とは思えない……が、ここまで書いてきたようにこのゲームが都市伝説をモチーフにした独自の作品であるとすれば、「この作品独自のアートスタイル」として理解はできる。 もっとも個人的な感想としては、あえて淡々と描写したはずのゲームにわざわざ「濃いめの味」を加えるのは付けたりの感が強く、あまり評価できない。 [h2] 翻訳 [/h2] 日本語訳は総じて良くない。 次々に口調(男/女、敬語/日常)が変化するし、キャラクター性に配慮していないので性格がとらえづらい。しばしば日本語としては奇妙な訳文で、意味が通っていない事も多い。 文章が多くを占め、感情を揺さぶるはずのノベル形式のゲームにこれはいただけない。幸いテキストの大半が会話文なので、前後や状況から何を言わんとしているかは大体分かるのだが……。 もっともインディーゲームにありがちな機械翻訳レベルではあり、慣れたプレイヤーなら「こんなもの」として目をつぶることは可能だろう(私は可能だった)。 たまにメッセージウィンドウから「文字が飛び出す」事や、ごくまれにフォントが1文字欠ける事があるが、全体から見ればささいな問題ではある。 ある場面ではプレイヤーが文字入力する必要があるのだが、自分のATOK IMEには対応しておらず、漢字変換のつもりでEnterキーを押したら無入力のまま先に進んでしまい(いわゆる「デフォルトネーム」が適用されたようだ)気分が台なしになってしまった。諸プレイヤーは諦めて英語で入力すべきかもしれない。 [h2] 総評 [/h2] 都市伝説からのアレンジには賛否あるだろうが、アレンジがあると理解した上で買うのなら、短くはあるが都市伝説のソリッドで奇妙なシチュエーションを味わえ、独自の物語を楽しめる佳作だと感じた。 もちろんこれは翻訳の問題を脇に置いた評であり、機械翻訳から「本来はどんな文章だったのか」推理することに慣れていないプレイヤーにはあまりお薦めできない。 [h2] 余談 [/h2] なぜか“Go for a Punch”で話題に挙がることが少ないが、個人的には最初の投稿者が探していたアニメの正体は[spoiler]OVA版『euphoria』[/spoiler]ではないかと考えている。投稿者のうろ覚えか釣りだったのかは分からないが……。
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肯定的
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