BBirthday - Visual Novel のレビュー

とりあえずPVを見て面白そうだと思ったら買って間違いはない 序盤のエンディングは2つまででこんな感じ。 https://youtu.be/fqQF36PFB_E 日本語あるじゃん、で買うのはオススメできないけどいうほど問題あるかと聞かれたら問題はない。 雰囲気良し、バトル要素良し、PVが良く出来ていてノベルとしての面白さもだけど読むだけじゃないのが見ればわかるし実際に面白いです。 翻訳の精度は脳内補完でいいのですが文字の抜けは厳しいものがありました。 ただのノベルゲームにこの価格は厳しいですが、ゲーム性もボリューム的にも良い出来になってます。

開発者の Yun Seven がほぼ一人で作り上げた、病みカワ系トラウマティック・アドベンチャー。 ビアンカという15歳の女の子（眼帯！）がブランカという謎の少女に導かれ、自分の人生を遡って一年ごとに回想していく。 基本的にはタイトル通り、テキスト主体のノベルゲームとして進行していくが、たまに Undertale モロリスペクトのシューティングやウォーキングシム的な3DPOV移動のミニゲームが挿入される。 ピンクを基調としたキュートなビジュアルに反して、あまり口当たりのいいゲームとはいえない。 かなりドギツいイベントばかり起こる。人死にはあたりまえで、難病、児童虐待、若年妊娠、デートレイプ、DV、カルト、いじめ…… キャラクターたちも顔がテレビやティーカップなどで隠され、その表面に一つ目が浮かんでいるという異形頭じみた気色の悪いデザインで、ゲーム全体の不穏さを増幅させている。 メンタルヘルス面での不安定さと大人たちへの不信感は本作のベースとなる気分ともいえるもので、そういう意味ではティーンに好まれる残酷さというか、実際ティーン層にめちゃウケ（steamでは全然売れてなさそうだがitch.ioやスマホアプリのストアでは熱狂的な支持を集めている）してるっぽい。 世の醜悪な部分をかわいいもので糊塗しようとして繕えきれないゆがんだ（internet aesthetics的な）ビジュアルイメージは、単なる趣味に留まらず、語りの部分にも採用されている。語られる過去は「D」パートと「N」パートに分かれていて、最初に「D」パートで比較的ハッピーに語られた話が、「N」パートでその「本性」を表す、という形になっている。 開発者によると「D」は「Dream」、「N」は「Nightmare」の頭文字だそうで、いってみれば「こうあってほしかった」というビアンカの願望が反映されたのが「D」パートで、「実際に起こってしまったこと」が「N」パートということになる。 この一見迂遠な語り直しが本作においては効果的に機能していて、悪趣味さ以上に今の時代のある種の気分を反映している。 物語そのものは粗雑だ。特に最終章で扱われるある医療措置に関して手続きに関して何も取材してないんだろうなと思わされる。 ゲームの作りも上出来ではない。致命的なバグはないにしても、ミニゲームであるundertale風シューティングは難易度が理不尽に高い（一応イージーモードが用意されている）し、演出としてもうまく効いていない。 本編でもミニゲームでもろくに操作説明がなされない不親切さもある。 しかしそうしたひっかかりやツッコミを跳ね返すだけのパワーと世界観が本作にある。 「私の見ている“世界”は”これ”なんだ」という叫びがここにはある。オススメです。 ＊日本語版について……一応公式日本語版あり、ということにはなっているが…………紹介文にも書いてあるように、Google 翻訳の粗雑な訳文が使われている。はっきりいって読めたものではない。現状では英語版でのプレイをオススメする。