Z.O.N.A Project X VR のレビュー

キャンペーン仕立てのSTALKERといった印象を受ける。 弾薬管理や、武器の耐久値、弾倉の装填などは、into the radius辺りのVRゲーの影響を受けていると感じる。 現状、キャンペーンモードとレイドモードがあり、レイドモードでは、ステージを選んで探索して、アイテムを持ち帰ることができれば、キャンペーン等でも使えるというものとなっており、キャンペーンを楽に進める為にレイドモードに行くといった難易度調整も自分でできる。やりこみ要素等はないが、荒廃した世界を旅して、銃を撃って化物や人間と戦うといったことを手軽に楽しみたいという人には良いと思う。セール時は低価格で、手軽にポストアポカリプスVRを楽しめる作品。 現状、弾薬を使わずに戦闘する方法がないので、是非、ナイフ等の弱くて無限に使える武器の追加をお願いしたい。

今後も増え続けるであろう、数ある『本家に代わり勝手にVR-FPS化したS.T.A.L.K.E.R.』の内の一本。初回クリアまでは7時間ほど。 インディーズ製なので「200時間遊べるVR版ｽﾀﾙｶｧの決定版」には程遠いが、雰囲気はよく再現できてる。特にセピア色や彩度の低いビリジアンに染まるモノトーンの風景なんかは好き。 過度な期待を持たないようにあらかじめ断っておくとするなら、ゲーム内での時間経過や昼夜の概念はなし。空腹や乾きといった欲求とそれを解消する飲食物の登場もなし。アイテムに重量の概念もなく、スタミナも無限で睡眠の必要もなし。 一応アーティファクトを装着するスロットが三つあるが防具を着替えるような場面はなく、装備関係はガスマスクとサーマルゴーグルくらい。銃を持ち替えるくらいしか成長要素はない。 そもそもインベントリ周りのシステムに他所のVRゲーでも見かける既製品のバックパックUIを使ってるせいで、そんな多種多様のアイテムは管理しきれない。 弾薬がM4系に使う5.56x45弾、AK-74系に使う5.54x39弾、VSK-94(廉価版VSS)に使う9x39弾、Saiga-9に使う9x19弾などなど他にもまだ種類があって、さらにバラ弾の入った紙箱とは別にマガジン一個一個をスタックできない個別アイテムとして扱う仕様のせいでインベントリが溢れがち。 他にも、通貨や売買をする場面もないし、自由に探索できると言うよりは、完全にではないがクエストに従って進む一本道ゲー寄り。 それでも、使いかけのマガジンにこまめに紙箱から弾を装填したり、怪しげなゆらぎに腰袋からネジを投げてみたり、ウロウロと彷徨うスパークの塊を避けて奥に進んでみたり、カリカリと放射線を検知した音にビビりながらとぼとぼ歩くｽﾀﾙｶｧ気分が味わえるかっていうと、イエス。 値段分は楽しめるVRｽﾀﾙｶｧもどき。アリかナシかでいうとわりとアリ。