Chronique des Silencieux のレビュー

[h1]歴史探求[/h1] 1965年春、フランス南西部の都市ボルドー。 所用でボルドーを訪れた、 16歳の少年である主人公はちょっとした 事件を解決する。（プロローグ） 5年後、1970年、ボルドーの私立探偵事務所の 新人探偵となった主人公は、老いた歴史学者から 「自身の過去」を調査するよう依頼される・・・ といった流れの、 ポイントクリック型のアドベンチャーゲーム。 ストアページのゲーム紹介を読んでみると、 多少の活劇もありそうな私立探偵モノの ミステリーゲームに思えました。 あにはからんや、「事件」すら起こらない、 歴史探求でした。 一人の男の過去を通じて、 1930年代と1940年代のフランスの歴史の いくつかの側面が描かれています。 ストーリーは丁寧に描かれていて、 そのころのフランスの歴史に興味がある人なら 楽しめるかもしれません。 ただ、 　レジスタンス（La Resistance） 　マキ（Maquis） 　シャバン=デルマス（Jacques Chaban-Delmas） 　武装親衛隊（Waffen-SS） 　SOE（Special Operations Executive） 　FFI（Forces francaises de l'interieur） などの用語が当たり前のように出てきますので、 ほとんどの日本人には敷居が高いかと思います・・・ 推理ゲーム的な面として、証言と証言を結び付けて 新たな手掛かりを得る必要がありますが、 もともとの言語である仏語のニュアンスを掴むのが 難しいです。 また、プレイヤーの意表を突いた行動が必要なことも 幾度かあります。 （あそこで曲を流そうとは思いつかないですよ(笑)） このため、自分で全てを解こうと労力を使うよりは、 ストーリーを楽しむために、 攻略を見ながらプレイすることをお勧めします。