Soul Tolerance: Prologue のレビュー
そこはあらゆる知的生命体が滅び、AIだけが残された世界。ロボット捜査官のUnit-12(トゥエルブ)が、異常事態の捜査のため、AIたちが人間を模した生活を続けている遥か未来の札幌市に送り込まれる…。精細なボクセル・アートで描かれた遠未来の日本を探索し、多くのAIたちとの交流を通して、謎めいた「自我」の深淵を探り、哲学的な問いの答えを探そう。
アプリID | 1820430 |
アプリの種類 | GAME |
開発者 | Chaosmonger Studio |
出版社 | Chaosmonger Studio |
カテゴリー | シングルプレイヤー, Steamの実績, スチームクラウド |
ジャンル | インディー, アドベンチャー |
発売日 | 11 12月, 2023 |
プラットフォーム | Windows, Mac, Linux |
対応言語 | English, Italian, German, Spanish - Spain, Japanese |

2 総評
1 ポジティブなレビュー
1 否定的レビュー
賛否両論 スコア
Soul Tolerance: Prologue は合計 2 件のレビューを獲得しており、そのうち 1 件が好評、1 件が不評です。総合スコアは「賛否両論」です。
レビューのグラフ
上記のグラフは、Soul Tolerance: Prologue のフィードバックの傾向を示しており、新しいアップデートや機能が導入された際のプレイヤーの意見の変化を視覚的に表しています。このデータを通じて、ゲームの評価の推移を理解できます。
最新の Steam レビュー
このセクションでは、{name} の最新 10 件の Steam レビューを表示し、さまざまなプレイヤーの体験や感想を紹介します。各レビューの概要には、総プレイ時間、肯定的・否定的な反応の数が含まれており、コミュニティのフィードバックを明確に示しています。
プレイ時間:
348 分
あらすじ:人の世は終わり、現在、地上ではロボットたちが生活を営んでいる。彼らは居るのか居ないのかも分からぬマザーAIを頂点としてそれぞれに役割(設定)を与えられて日々を生きている。そこに広がるのはさながら神を(曖昧に)信ずる人間たちが織り成していた世界そのものであり、ロボットたちが演じるディストピアは現状の人間界を直截に皮肉るものとなっている。主人公は北海道は札幌の街で発生しているロボットたちの自我設定を超えた事件の調査をしに現場に派遣されたエージェントである。どうやら街の中の寺院内にある施設が怪しいと踏んだ彼は、ひたすら街の中を駆け回り、その目的を果たすためのタスクをこなしていく……。
というわけで、SFとしてはかなりストレートに表現されているものとなっている。ゲームシステムはひたすら探索に次ぐ探索で、とにかくマップ内をぐるぐる駆け巡る根性があり、尚且つパズルもスラスラ解けると楽しいのだろうとは思うが、私は音を上げて詰むことになった。
ゲームシステムがとにかく厄介で、ひたすら同じ人物に話が進展するたびに聞き込みを重ねていくとかそういうのはいいのだけれど(骨は折れるが)、既読テキストは文字色が変わるのだけれど、その既読扱いのところをさらに押さないと新展開が得られないとか、仮にこっちがどうしたらいいのかを先んじて察してもとにかくゲームの進行通りに動かないといけないのでその具体的にどうしたらいいのかは分からない過程を得るためにまたマップをグルグルさせられるとか、ジャーナルタブやキャラクター発言がヒント要素ではあるけれど、それでもどうしたらいいってんだというドサ回りを異常に強いられるとか、とにかくちょっと進めるのも大変なのである。本当に大変なのである……。次に何したらいいのか分からなくて迷子の子供さながら街の中彷徨わされる時間がプレイ時間の大半を占めることになる。
正直、シナリオ自体は薄味でそこまでボリュームがないのに対して、この「強制彷徨わせ」によってプレイ時間がいたずらに膨らむところがあって、よほどどっしりした心構えの持ち主でないとつらくなってくるものがあるのではないかと思う。少なくとも私はそう。もう少しこの辺の難易度を下げてもいいのではないかというか、マップ上で登場人物たちの居場所を出すついでにざっくりした概要なんかもポップアップで出るようにするとか、それだけでもだいぶ助かるところがあると思う。誰が誰か分からんキャラが多く、しゃべってやっと思い出すみたいなことも繰り返すことになる。
また、作中ではシステムに侵入するというシーンでパズル要素も採用されているのだけれど、これが何個もある上にどれも時間制限付き+複数ステージ持ちで、本当にここもいちいちイライラ棒要素であった。私がついに積みゲーにすることに決めたのも、電波塔のパイプ繋ぎパズルの時である。せめてもっと時間に余裕をもたせるか、いっそ制限時間なしにしてほしかった。場面の緊張感やリアリティーはだいぶなくなるだろうけれど、勧められなかったら元も子もないと思う……。ノーマルモードとか、イージーモードとか、そういうのを設けてほしかった。
また、本作の好きな点も挙げておく。
・とにかくグラフィックがいい。町並みのデザインもだし、キャラクターのデザインもだし、かなり好み。
・ロボロボしいロボットたちしか出てこないのでそこも個人的にはめちゃくちゃうれしい。このロボロボしいロボットたちがその設定の上で「なおかつ」人間世界を踏襲するような暗い世界を生きているというのも胸に刺さる。人間世界と比較しなくても、現実に人間たちが使っている機械類や道具類が歩んできた薄情な世界の踏襲でもあったりして、つまり人間世界って元々が自分たちが少なからず使い捨ててきたそういうものと重なるようになっているんだよなあと改めて思ったというか。何のために生まれて何をして生きるのかっていうやつであるし、多分、本作は最後まで進めればそういうところに落ち着くものになっているのだろう。
・OPのワクワクはすごい。探索開始直後もここで何ができるんだろうとワクワクした(残念ながらプレイ時間が膨らむほどにそこは萎んでいくが)。
・基本的に好きなときに自分でセーブができるのはいい。どこでいつされてるのか分からんタイプのよりずっといい。ただ、最初は画面左下のフロッピーを押さないといけないのに気が付かなかったので、もう少しここもシステムを分かりやすくしてほしかった(補足すると、画面上のアイコンからも、マップや持ち物などの画面へ移行できる仕組みになっている)。
・作中ではある程度やり直しが効くみたいだけれどドキッとする選択を迫られる場面も散見される。特にフランクというロボットにまつわる二択場面には本気で悩んだ。正解のない、こちらの倫理観や心を揺さぶるえげつない選択肢だった(そしてここもまた現実のわれわれに跳ね返ってくるものでもある)。私は「いじらない」ことを選んだけれど、それでどうにかやっていけるわけでもなく、胸の穴が埋まることはおよそないんだよなあ。寂しい。
最後に、とにかくもっと進めやすいゲームにしてほしかったなという思いが強い。作品世界への愛着よりもイライラがあまりにも上回る。そのイライラを押さえつけても時間制限パズルで足止めもされるのでやっていられない。設定がつまらないわけではないけれど、そこまでの求心力もないままひたすら無茶を要求されてはたまらない。くり返し指摘しているところが緩和されたら楽しめたゲーム作品だったと思う。(というか、これをクリアした人たちがいるってすごいな……?!)
👍 : 6 |
😃 : 0
否定的
プレイ時間:
697 分
まだ7割くらいのプレイですが、現時点で大体ゲームへの印象が固まったので。
良い点:
・世界観(知的生命体の絶滅した世界で、AIボット達が人間を模倣して生活している)
・OPムービーのワクワク感がすごい
・グラフィックが綺麗でかっこいい
・ストーリーは面白い(AIものが好きな人なら大体刺さる)
惜しい点:
・札幌、と言いつつ、街の作りは特にリアル準拠ではない(テレビ塔とススキノはある)
・操作感(WASDがカメラ操作、クリックが移動とインタラクト)
・クエスト進行フラグがたまにバグる
・ジャーナルの説明文がちょっとバグってる事がある
惜しい点に書いたバグについて詳しく書いておく。
「このアイテムを手に入れてあのオブジェクトにインタラクトしよう」という目的の時に、
通常ならインベントリからそのアイテムをクリックすればアイテムを持ち上げられ、
オブジェクトに重ねることで使用することができるのだが、
バグっている時はすべてのアイテムがインベントリから持ち上げられなくなっていたり、
もしくは持ち上げてオブジェクトに重ねても、「使う○○on△△」という状態にならない。
このバグで困ったら、セーブしてゲームを再起動すれば正常な状態になるので対処は可能。
また、ジャーナルの説明文はゲーム進行に致命的なものではないが、
たとえば複数あるジャーナルのうち一つについて書かれた文章が
他のすべてのジャーナルの末尾にコピペのようにくっついていたりする。
これは気がついたら直っているので、おかしいなとは思うけど支障はない。
そんな感じで、バグとは言ってしまったけど、
プレイしているほとんどの時間はバグらしいバグを感じない素晴らしい完成度です。
ただ、惜しい点として挙げたように移動のクセは本当に強い。
移動しようとしてカメラをぐるぐるしてしまうのは酔ってしまう可能性があるので、
今後、出来ればコンフィグで変えられるようにしてもらえるとすごく助かります。
良くない点、と書かず「惜しい点」と書いたのは、
それでもこのゲームをめちゃくちゃ気に入ったからです。
プロローグ、とは名ばかりで、テキストのボリュームはとんでもないし、
ストーリーがかなり深い。
ネタバレなしでレビューを書いているため詳細は述べませんが、
かなり世界観・設定が具体的に練られており、ダークな面が強く感じます。
それでいて、出てくるNPC達には愛嬌があり、随所にユーモアもある。
あと、けっこうセクシー要素もあります。ススキノもあるしね。
どういうゲーム性かというと、
そこまで広くない街のMAPに点在するNPCやオブジェクトを片っ端から話しかけ調べ、
一つの捜査を進めていくというもので、たまーに時間制限付きパズルゲームが出てきます。
(パズルは人によってはちょっと苦戦するかも)
アクション要素は、7割時点でありません。たぶん、ないです。
NPCとの会話がゲームの主軸です。
一人のNPCからとにかくとんでもない量のテキストが語られる。
選択肢、どんだけ出てくんの?!というくらい。
(選択は一部の重要なものを除いて分岐ではないので、読みたければ全部選べます)
さらに、新たに進行のフラグを回収すると、複数のNPCに新会話が追加されます。
その中のどこかに、次の目的が隠れている…という感じ。
なので、既に話したNPC達と何度も何度も会話をしてくことになります。
たとえばRPGとかで町の人にくまなく話を聞くのが面倒なタイプの人だと、
このゲームはきっとしんどいと思います。
わたしは、こういうゲーム大好きです。
ひとりひとりのNPC、表情もないし、知性も高くなくて感情の機微はないはずなのに、
どこか人間くさくて、愛嬌がある。
ユーモアもたくさんちりばめらていて、笑っちゃう部分も多いです。
最初は「なんだこいつ!」と腹を立てていたNPCが推しになったりもしました。
あと3割くらいでプロローグを終えてしまうのがもったいなく思える程、楽しんでいます。
本編、いつになるんだろう。楽しみにしています!!
👍 : 22 |
😃 : 0
肯定的