Mutant のレビュー

なんでこんな古臭いゲームを今さら売ってるんだ！？ 本作は2007年に発売されたチェコ製のアクションRPGで、四本腕のミュータントを操りチェコの首都プラハに降誕したエイリアンの侵略軍と戦うことになる。ゲームエンジンはオープンソース開発のNebula Device 2を改造した独自のMutant Engineを使用。音楽が良い。 当時Demo版をプレイしたことがあり、そこそこ気になっていたので偶に情報を調べる程度のことはしていたのだが、なにせネット検索に向かないありきたりな名前であるうえ、相当にマイナーな作品なので、攻略サイトはおろかプレイ動画一つ、リテール版の販売サイトすら発見できなかった。そのため、実際に発売しなかったのではないかと思っていたほどだ。それが、なんと2022年1月に突然Steamリリースしていたという。なんの冗談だろう。やってくれるぜStrategy First。 これといって現代環境向けに手直しした様子は見られないが、ひとまずWin10でも問題なくプレイは可能だ。ステージ開始＆終了時のテキストやダイアログはSpaceで送り、Escで終了する仕様で、これを知らないと最初のステージすら開始できず詰むことになる。フォントを変更すれば日本語表示も可能（自動改行しないので半角スペースを挟む必要あり）、テキストや各種データは.XML形式で格納されているため、改造は容易な部類に入る。 ストーリーはチェコ語から英語に翻訳した際に問題が発生したのではないかと思われる奇妙なユーモアに溢れており、真面目に読むと頭が痛くなる。「宇宙人が地球環境を破壊してるのに、グ〇ーンピースは抗議の一つもしないのか？あいつら必要な時には何もしやがらねぇ！」みたいなことをステージ終了後に言われましてもね…まあとりあえず、ストアページの説明を自動翻訳にかけて読んでみてくれ。どんなゲームかわかった？意味不明？このゲームのテキストはずっとこんな感じだ。 ステージがそこそこ広いわりにマップや方角表示がなく、次になにをすればいいのかという説明もないので（ステージ開始時のテキストは上に書いたようなどうでもいい与太話しか載ってない）、無駄にあちこちを放浪する破目になる。ゲーム進行に必要な[strike]ゴミみたいな見た目の[/strike]重要アイテムがそのへんに脈絡なく落ちてるので尚更だ。 特別に面白いわけでも出来が良いわけでもないが、こういう古いマイナーなゲームに関心があるなら、買ってみても良いのではないか。安いし。