ULTRA NINJA SOUL のレビュー

[b]2021.6.2 リリース直後のクリア済レビュー[/b] [hr][/hr] ジャンルは2D横スクロールアクション。 トレーラーからもわかるとおり、FC版の忍者龍剣伝にインスパイアされたようなデザインの作品だ。全8ステージのオーソドックスな一本道の攻略型で、数体のボスを含めて1時間弱でクリアできる程度のコンパクトなものとなっている。 残機の概念があり、初期値は3。ダメージを受けて体力をすべて失うか、落とし穴や致命的な罠に触れて死亡すると残機をひとつ減らして、そのステージ最初からのリスタートとなる。残機がすべてなくなるとゲームオーバー。コンテニューはない。 進行状況のセーブや、チェックポイント、ステージ選択といったものもないので、そういった部分はレトロゲームを意識しているようだ。 難易度選択はないが、筆者の主観では比較的イージー寄りのマイルドな難易度だった。全体的にストレスのないプレイフィールを感じられるだろう。 [h1]アクション[/h1] 筆者はXboxコントローラでプレイ。 本作では最初から最後までアクションは一切変わらず、基本はYで攻撃、Bでジャンプのみと非常にシンプル。方向キーの下でしゃがむこともできるが、そのまま攻撃ボタンを押すと「立ち上がって攻撃」してしまうため、これはあくまで回避専用となっている。 壁に向かって方向キーを入れっぱなしにすれば張り付くことができるが、上下の移動はできない。 またステージ内に置かれている箱を壊すと手裏剣などの消費アイテムをランダムに獲得でき、これはAボタンで使用できる。消費アイテムは複数同時に持て、LB/RBで任意に切り替えることが可能だ。 [code]一度手に入れた消費アイテムはトップ画面の「LIBRARY」から名称を確認することができる。そこから効果を予測できるものもあるが、使ってみなければわからないものも多い。 ちなみに紫色の巾着袋のようなアイコンは体力回復アイテムだ。[/code] なお、操作ボタンの配置は固定で「キーコンフィグ機能」はない。ユーザビリティの観点からは用意してもらいたかったところだ。 [h1]日本語翻訳/ローカライズ[/h1] Steamストアページに日本語サポート表記はないが、ゲーム内に会話や説明といったテキストの類は登場しないため、意図的に入れていないのだろう。 [code]なお、デベロッパーの "STUDIO POCO ([url=https://twitter.com/studio_poco] @studio_poco [/url])" は日本のインディースタジオで、2021年現在、大学生2人組で制作されているとのこと。[/code] [h1]TIPS[/h1] ゲーム内で獲得できるコインは100枚で残機がひとつ増える。 また敵を倒すとスコアが増えていくが、こちらはゲームプレイには寄与しないリザルト用だ。 [h1]総評[/h1] 丁寧に作られているという印象を受け、バグにも遭遇せず、粗がないという意味で良く出来た作品だ。コンパクトにまとまっており、ボリューム的にもこの価格設定で納得できるだろう。 ストレスなく、小一時間で手軽にプレイできるレトロなアクション作品をプレイしたければおすすめしたい。 ただ、あえて難点を挙げるとすればこのゲームには本作独自と言えるものが見当たらない。忍者アクションというテーマはあるものの、本作を誰かに紹介しようと思ったときに、なにか特徴をあげてアピールすることがむずかしいのだ。 良く出来ている。だがそれ以上の感想が出てこない。アクションというベースの部分以外に、例えば魅力的なキャラクターやストーリーといった、もうひとつ光るなにかが欲しいという作品だった。 次回作に大いに期待したいところだ。