鸢之歌-Singing Iris のレビュー

　「キャラデザだけを見てどんな筋だと思うか？」と問うたとしよう。 　「目の下にクマのないも◯っち似と謎の天才美少女との微百合ストーリーじゃないかな？」というのはだいぶ間違っているが、完全な間違いではない。 　何しろ匂わされはするが[b]九玖のプロフィールは明かされない[/b]のだから。推察は可能だが「次回作をプレーしたら的外れだった」となるかもしれない。 　キャラデザの印象と異なる、文字に表せない水準の重～～～い展開、林楠の狡猾さ[spoiler]からのデレ[/spoiler]は素晴らしい。 　さて、本作は三部制になっており、九玖のアジトでの資源管理ゲームが第一部（江中城編）、その後林楠の本拠へ移動する道中が第二部（旅行編）、冒頭で平安鈴を助けた場合のifストーリーが第三部（平安鈴編）になる。 　第一部終了時、九玖は林楠に悟られないため大事なモノを捨てて旅に出ることを決意する。この後パラメータは悪化する一方で回復しない。 　だが、スクリプト上はパラメータが高い状態が前提の展開も書かれている。これはパラメータを書き換えないとゲーム上で表示されないが、その点をどう考えるか。 　「チートソフトダメゼッタイ！」の立場であれば、本作には手を出さない方が良いかもしれない。