Realpolitiks II のレビュー

このゲームは「プレイヤーにどのような行動をさせたいか」は伝わってくる。戦争するしかねえ。 というのも、資源が結構カツカツなうえに、単独の国相手とは基本的に資源取引できずに世界市場的な感じの所でボッタクリ価格で石油や金属を買う感じとなっている。 なので自前でそれらを賄うには施設を建てる手段があるにはあるのだが、そもそも空いてる土地が少ないうえに環境汚染にも繋がってしまう。 そこでSDGsよろしく持続可能で環境にも優しい国家運営のためにはどうすれば良いか――その答えは、領有権を捏造して宣戦布告して資源産出地を奪うという、パラドゲーで見た事あるムーブが正解となる。……そんなRealがあってたまるか。 しかもこのゲームにおいては外交が結構キツくて、関係改善的な行動のクールタイムが長いうえに失敗すれば逆に仲が悪くなり成功したとしても効果は一定の期間のみと、やたらと面倒でゲーム内時間のかかる悪意のある仕様となっている。 それでも苦労してようやくブロックという同盟に誘っても、同盟に必要な友好度を下回ったらハイさよなら。また一からやり直しとなる。そう、上で述べた関係改善が期間限定な仕様がモロに効いてくるのだ。キツいわ。 で、戦争狂ポイント（パラドゲーで言う所のBBR）の下がる早さがやたらと早い辺りも、戦争した方が手っ取り早いし資源的にもお得やんという結論となる。戦争するしかねえ。 ……と、ここまではまあ良いのだが、このゲームは不便さやバグが酷いため決してオススメはできない。以下、プレイ中であったそれらを述べる。 まず資源購入は自動化できず毎回手動で単発購入する必要がある。一度に大量に買うと単価が高くなってしまうという仕様だが、総量が決められてないため、値上がりしないギリギリの量を購入するのを同じ日に何度も繰り返せてしまう。かなりめんどい。 そして部隊やスパイの移動をキャンセルできない。特にスパイは誤操作で動かしてしまいやすいうえに移動しちゃうとスパイポイントが無くなるため、結構致命的だ。 最後に、敵部隊と戦闘中にその敵国と終戦（+全領土没収で併合）を迎えると、ずっと戦闘が終わらないというバグすらある。 既に発売から3年以上経ってるのにこういうのが改善されてないのは流石におかしいと思って更新履歴を見たのだが、3年経ってようやくプレイ不可能なバグを直したという記事を見つけた（　https://steamcommunity.com/app/1248060/eventcomments/4521136683848075335?snr=1_2108_9__2107　）。 これだけでもオイオイと思う所だが、その記事より前のアップデートに関する記事は何と2022年が最後だ。オイオイオイ、つまりこいつをほったらかしてRP3の開発始めちゃってたのかよ……。 そんな訳で、このゲームはプレイ「は」できる。だが、プレイの際にストレスが溜まる可能性はあるし、バグや不具合で時間がパァになる可能性もある。そして今後それらが改善される可能性は極めて低い。……これからこのゲームに手を出そうとするならば以上の点をあらかじめ覚悟して欲しい。まあ、それだけチャレンジ精神があるなら、別のに手を出した方がもっと有意義な気はするけどね。