Chasing Light のレビュー

ディレクターとしてゲームを作ろうとする主人公が、投資家や評論家やベテラン先輩開発者そして膨らみ続ける予算に振り回されながら、なんとか自分のゲーム完成させようと葛藤し続けるアドベンチャーゲーム。 こういうテーマに興味があってPVを見て気に入ったなら、買って損はしないはず。 抽象化された人物たちの会話劇は面白いし、音楽が想像以上に良かったし、韓国語でヒートアップしていく怒号・罵声、そしてしょんぼりした台詞がなんか笑えるのでおすすめ。 どんな形であれ、次回作作れるといいね。

プレイ時間: 2時間強 人はなぜゲームを買うのか？ ゲームを遊ぶのか？ なぜゲームを作るのか？ そういった問いかけを好む人は間違いなくプレイするべき作品です。 ゲーム監督として、時にはイカれた禅問答を繰り返しながら理想と予算とアドバイザーの意見の板挟みになりながら奔走する物語。 日本語は機械翻訳めいたぎこちない部分もあるものの、大筋として理解を妨げるものではなく、細かい不具合もプレイングに支障はありません。 前衛芸術めいた先鋭的な映像演出と、よく作り込まれたミュージカル映画のような音楽、そしてユーモラスな語り口の痛烈な皮肉と開発者の強い情熱が凝縮されたストーリーは類を見ないほどの見事な傑作と言っても過言ではないでしょう。

ゲームディレクターである作者が理想とビジネスの狭間で悩む様をリアルな会話とシュールなグラフィック、不条理なストーリーで見せていくアドベンチャーゲーム。 いちいち息を呑むような冴えた演出とクスっと笑える風刺に韓国語のボイスもリズミカルでとても気持ちよく、最後の自分自身を見つめ直していく過程は圧巻。字幕が出るので話はわかるし、これは絶対に体験しておいた方がいい傑作だと思う。