Samosbor のレビュー

2019年2月17日追記 コンピューターのテキストが英語化され、武器のアップグレードが出来るようになった 序盤プレイのファーストインプレッション 暗い･･･狭い･･･怖い･･･。 暗闇に潜む不気味なクリーチャーと戦いながら、突如鳴り響く異常現象の発生を告げるサイレンの音に尻を蹴り上げられておびえながら先に進むサバイバルFPS。 突然モンスターが大きな音とともに大写しされびっくりさせるようなジャンプスケアは全くないが、息が詰まりそうなギガフルシチョフカの暗闇でバッテリーや弾薬の残量におびえながら先に進む感覚はホラーというほかに表現方法がない。 ゲームの舞台となるギガフルシチョフカは、ロシア語で集合住宅を意味するフルシチョフカから来ている。とても大きなフルシチョフカだからギガフルシチョフカだ。 プレイヤーはリクビダートル（元々はチェルノブイリ原発事故を処理した決死隊たちに与えられた名前だそうだ）として、ギガフルシチョフカで起きる異常現象「Samosbor 」を調査・排除する。 ギガフルシチョフカはどこも基本的に暗い。大きな階段を主軸に細い廊下と小さな部屋に分岐するものしかなく、少なくとも序盤はバリエーションに乏しい。トレイラーに登場するロケーションはある程度ゲームに慣れて際に進めるようにならなければ拝めないようだ。とはいえ、ソ連の建築様式をベースにした内装は不気味でプレイヤーを圧倒してくる。 マップにはスクラップが点在しており、それらを集めてマップのどこかにある自動販売機までたどり着けば弾薬やヘルスを購入できる。 クリーチャーの造形はかっこよくも不気味。人間を肉団子にしたようなものや触手生物などが登場する。ただしアニメーションは平均的な格安FPSといった出来で、有機的な動きで不気味さを演出することはほとんど無い。空中に浮いてこちらに向かってゆらゆら漂ってきたり、地面を這ってこちらに向かってくる程度だ。唯一粘液の音を響かせながら天井や壁を這いずってこちらにやってくるクリーチャーだけはアニメーションも不気味に感じたが、ヒット時の反応にも乏しく全体的に見てクリーチャーの出来は値段通りといえるだろう。このゲームが200円ほどなことを考えると十分ともいえる。 ゲームの説明ではダークソウルライクなコメントシステムが導入されているようで、プレイヤーは端末にメッセージを残せるという説明があるがこのシステムは未実装のようだ。というのも、ゲームには端末もコメントも登場するがプレイヤーがメッセージを発信する方法が見当たらず、何より言語を英語にしていてもメッセージはロシア語のためどちらにしろ読めない。 セーフゾーンにはほかのリクビダートルも登場して会話をしているようだが、音声はロシア語のためやはり雰囲気以上は読み取れない。 Samosbor はわずか200円で購入できるFPSとしては掘り出し物だ。プレイヤーにストレスをかけ続けるためだけに設計されたゲームのためプレイするのにかなりの気力が必要になるが、ゲームのメカニクスを少しずつ学び生存力を高めるゲームが好きならば試してみる価値がある。