Shmup Moments のレビュー

「尖ったゲーム」という表現があるが、それはその先鋭さゆえに受け入れられないプレイヤーが多いゲームにも用いられる表現だ。 本作を構成している、一回のミスでゲームオーバーという仕様、ショット時の強い反動、幾何学的なグラフィック、明滅の激しい画面、あまりに激しい敵弾の攻撃…どれもゲームをやめる理由にもなるマイナス要素だが、それらが苦にならないプレイヤーにとってはプラス要素でもある。 楽曲と画面の同期でグルーヴ感を出すゲームは数あれど、ことシューティングゲームでそれを実現しようとするとリズム重視でヌルいシューティングになりがちだ。しかし本作は違って、ハイクオリティなシューティング展開と楽曲の展開がきっちり同期しており、高難度なステージを抜けた時の達成感はVJ風シューティングの比では無い。 あまりに高い難易度のため、万人にお勧めできるゲームでは無いことは確かだが、そもそも万人向けのシューティングゲームなどあるワケも無い。この形で世に出すことを決断した開発者を応援したい。