Thistlemine / シスルマイン のレビュー

観察と試行錯誤であらゆる困難を突破するパズルＲＰＧ。 まずこのゲームが高難易度であり万人受けはしないであろうということは言っておかねばなりません。 その上で巧妙に作られたパズル要素とそれを突破できた時の達成感、可愛らしくもダークで謎めいた世界観は独自の魅力を放っており、私はそれに夢中になってプレイしまいました。 デモ版が公開されているので、先にそちらをプレイしてどんなゲームか確認しておくのが良いかもしれません。 このゲームは探索パートと戦闘パートの２つに分かれています。 探索パートではマップ上のギミックを使ってパズルを解いていくことになります。 特に初見では何をすれば正解なのかすら分からず戸惑うものも多く、手こずることになると思います。 しかしながら、いつでもセーブ＆ロードできることから試行錯誤もしやすく、しっかり解けるようにはなっています。 後半でも難解な要素はありますがそれまでのエリアを突破した経験を活かせばむしろ序盤よりは詰まりづらいかもしれません。 そして戦闘パートですが、比重としてはこちらがメインになります。 主人公の『ガラスの義眼』の能力により事前に敵の情報を得ることができるので、それを元に敵に対処していくことになります。 が、楽々突破できるのは最初の２戦やごく一部のみで基本的に何度も死ぬことになります。死にゲーです。 何度も死んでは戦略を立て直しては突破してくことになりますので、それが前提のゲームだということは覚えておくべきでしょう。幸いにしてリトライ性が高くすぐに再挑戦できます。 ターン制限が厳しい戦闘も多く悩まされますが、自分が可能な行動の組み合わせでしっかりと突破できるようになっていることに気付きます。 バトルも巧妙に作られたパズルであるともいえるでしょう。 このゲームのバトルで特に凄いのは、１つとして同じ戦闘がないということです。 敵はすべて可愛らしい女の子ですが、次々と新たな可愛い女の子が出てきて見ているだけで楽しくなってきます。 それぞれのバトルごとに戦略を練る必要がありますが、うまく突破できた時の達成感と、次はどんな敵が出てくるのかという期待感が私的には凄くハマりました。 また、ＢＧＭが豊富な上にとても素晴らしく、何度も敵に挑む過酷な戦いを彩ってくれます。 世界観としては、アノマリスと呼ばれる異形の生命体と命の奪い合いをしており、主人公と同じ所属の人間達も瘴気にさらされ続けた結果アノマリスとなって自我を失ってしまう姿が描かれます。 そんなダークなストーリーと可愛い絵柄の調和が独特の魅力を感じさせます。 また、ルートの選択により同じキャラでもセリフやバトルに変化が生じることがあり、ドキりとさせられる展開もあります。 総評として、このゲームに惹かれるものを感じた挑戦者向けだとは思いますが、他では得難い夢中になれる体験をできる無二のゲームだと思います。 ちなみに私はこんな長いレビュー書いててまだ実績10/11ですし、まだ全ての謎が分かっていません。底が見えなさすぎるぞこのゲーム…… P.S. 追加条件表示してくれる雲は条件達成できてるかも何が変わってるかもよく分からないのが多いのでもうちょっと手心がほしいです。