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[h1] そして俺の青春は――[/h1] 設立して8年の新興の私立高等学校を舞台に主人公の[b]宮道嘉人（くどうよしと）[/b]ら生徒会メンバーの活躍を描いた[b]倒錯学園青春ノベルゲーム[/b]。 本作はDLSiteにて2020年12月31日～2023年11月30日まで連載されていた先行版である[b]YSSP（YouthSignalスポンサーシップ版）[/b]が存在し、それの完全版となる。 ちなみにYSSP版は合計金額が[b]約14190円[/b]とティラノスクリプト製ノベルゲームの中でも桁違いなゲームであったが完全版は[b]4240円[/b]とかなり価格も抑えられている。（それでも同エンジンのゲームでは比較的高価格ではある） UIデザインも優秀でボイス再生中にログ画面に移れば再開するまで途中で止めてくれる仕様となっている。[strike]（UIが優秀な分本編のバグにYSSPの頃からだいぶ悩まされてきたけど）[/strike] チャプターは全部で五つに分かれており、前述のYSSP版で先行した[b]プロローグ・第一部・幕間・第二部[/b]、そして[b]完全新規収録の完結編である第三部[/b]の全五章で構成。 物語は[b]二年生の夏休み明け[/b]という中途半端な時期から物語がはじまる。えっ？一年からじゃないの？と思うかも知れないが、本編がはじまるまでの事件などは過去の報告資料という形で一部が開示される。 最初は登場人物越しに伝えられる、[b]『梁ノ宮高校』[/b]の現状やそれを取り巻く環境、悪質ないじめや不審物・失踪などイタズラでは済まされない凄惨な事件の多くがピンと来ないまま物語が進んでいくことになるが、物語が進んでいく内に学園に仕込まれたおぞましい真実にたどり着くことになる。 学園ものではあるが、その実ディストピアものとしての側面もある作品でもあり、学園内の事件を追いつつも生徒会メンバー達の（拗れた）青春模様も同時に展開されていくのもポイント。 登場人物達も一癖あるキャラが多く（特に深海優仁と金蘭咲綾）、主人公である嘉人にもCVが存在しプレイヤーとしてではなく登場人物として物語の群像劇度を高めてくる。[spoiler]（熱い性格だがその分なんでだよ！！とか結構急に叫ぶシーンがあるためその辺苦手な人は身構えながら読もう）[/spoiler] 前述した通り、本作は連載されていた経緯もありボリュームはティラノスクリプト製ノベルゲームの中でも桁違いなので読むのにかなり時間はかかるが、それでも[b]『取り戻した青春、その果てに待ち構えるもの』[/b]の為にぜひ頑張って読んでほしい。マジオススメ。