Syberia: The World Before のレビュー

前作未プレイ。 しかしタイトルの選択肢で、 前作までのダイジェストをムービーで なんとなく把握することは可能。 その前作紹介ムービーでは、 アクションアドベンチャーなシーンが多いので 今作もその流れをくむかというと正反対。 むしろエレガントで、トランキルな雰囲気を、 美しい風景と哀しげな背景とを合わせて奏でる、 [h1]西洋にオートマタが文明基盤となっている世界に、パズル・謎解き要素が敷き詰められたインタラクティブフィクション[/h1] [b]■構成・バランス ★★★★☆[/b] 20世紀前半の世界大戦をストーリーカバーにしていることもあり 人間の醜さや、劣悪な環境に身を置かれる市民を描かれやすいところだが 汚い言葉で罵りあったり、胸糞悪くなる掛け合いもなく、 目だったバグも不親切設計もないので、 謎解きは謎解き、物語は物語、でメリハリつけられ、安心してプレイできる。 [b]■UI ★★☆☆☆[/b] あえていうなら[b] 　・チャプター選択がほしい 　・任意のセーブ機能がない(オートセーブのみ？) 　・若干目立つ、翻訳の、口調の違和感(男性キャラが女性キャラ風で急に話したり)[/b] が気になるところ。 [b]■謎解き要素のクオリティ★★★★☆[/b] 一部日本語訳では、整理が難しい箇所もあるが[spoiler](後半の"タンク"とか"サム"とかのキーワードがでてくるあたり)[/spoiler] レトロなブリキパズルは直観的に解かせるものが多く、 前提知識は不要で、閃きと論理的思考で進められる点は好感がもてる。 [b]■ストーリー性 ★★★★★[/b] 時をさかのぼりながら一人の人生を辿っていき、 その終着点がどのようなものになるのか想像しながら、 だんだん諸行無常の哀しみが没入感を増してくれるところは雰囲気を楽しむ分としてはgood. エピローグへの繋ぎも申し分なかった。 2025?年中に たぶんシリーズ初回分の？リマスターも出るらしいので是非プレイしてみたい。